♪ 春気分にびっくり水を差されたり霰チラつく雨水なりけり
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やはり蔵を解体するに当たって、土ぼこりが立つことを想定しての足場組みしてシートを張っていた様だ。この日は西高東低の強い冬型の気圧配置で、普通なら南東に風が吹くはずで、土ぼこりは何の問題もなく向こう側に流されていく。「この時期で良かったねー、夏だったら大変なことになってたわ」と安堵していた。
なのになぜかこの日は、時おり南西寄りの強い風が吹いて土ぼこりが北東方向に吹き飛ばされていく。その余波が我が家にも及んできて、慌てて猫の出入りのために開けてあった窓を閉めた。
前日に引き続き、最高気温が4-5℃で時おり霰がチラつく寒い一日だった。染色作業は昨日で終っているのでこの日は炬燵で丸くなっていた。
1週間でここまできた。向こうの残りの離れと手前の庭木を撤去すれば、あとは塀と石積みだけとなる。
夕方前には北西の風が強くなり、びっくり水で冷めきった空に中電の煙突からの水蒸気が真横に流れている。その寒波の程度を誇示する様に黒い影をまとって夕焼けの空はエモーショナルに暮れていった。
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