♪ 神さまを信じることも知るもなくせめて自分を信じてやらん
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今の社会には哲学がない。すべての分野において言えることで、そこには信じるという最も重要なものが生まれ得ない。信じられないから何も信用できない。宗教にさえ哲学がない。そのため、無為で空疎なことばが呪文のように繰り返されるだけ。医学にしても、根本に哲学が無ければ恐ろしいことになる。政治の世界も言うに及ばない。
「信じるということは仮定形の上では成り立たない」。今まさにこのことが、政治と政治家に付きつけられている。信じるに値しないという諦念が国民の心に蔓延っていて、心と心がつながらずにカオスのような状態のまま時間だけがいたずらに過ぎてゆく。
哲学のない政治ほど国民にとって不幸なことは無く、また恐ろしいものはない。新型コロナがリトマス試験紙のように現実社会を色分けして、その実態があぶりだされている。何が一番重要かが追いやられ目先の事だけに囚われて、小手先だけで誤魔化そうとするのを、嫌がおうにも見せつけられている。
今この日本で、神の存在を信じている人が何人いるだろうか。信仰としての伝統行事は形がい化し、心を満たすためのものにはなり得ずこころの拠り所でさえなくなっている。
神は願いなんか聞いてはくれない。脳内のオキシトシンみたいな存在で、自分の内面を磨いて醸成させていく他はない。それは、言ってみれば哲学を持つということに他ならないのではないか。
心をピュアにしていないと「神」は現れない。必要とする人には見えず、必要と思っていない状況の中に突如現れて、「神」は本当はいるのですよと語りかけて来る。
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