♪ やわらかなくもまにさせるレモン色の光がつつむえにしさやけし
Eテレの「言葉に出来ない、そんな夜」(金曜夜10~10:30)が面白い。心にある思いを言葉で端的に表すとしたらどう表現するかという問いに、出演者が答えるそのセンスがいい。
▼夕べの最初のお題は「恋をして世界が見違えるほど浮かれているとき」の気持ち。
恋をして世界が見違えるほど輝いている時の気持を、水野良樹は「水あかの付いた鏡」と言う。
▼ドリカムの「恋をして浮かれている時」を取りあげて、その歌詞についてのやり取り。永井荷風の「歓楽」を取り上げて伏字を想像する。
▼恋をして浮かれている気分を、ラブコメを得意とする脚本家・金子茂樹の、「映画がつまらなくたって。/シーソーで重みがばれたって。/突然の雨に降られたって。/このまま地球が滅亡したとしても。」という詩を紹介し・・。
▼桐山照史が、恋をした時の気持ちを、「恋をしたら50mが1秒早くなる」と、言ってみんなを感心させたりする。
▼ゲストがその場で発表するお題は「親と一緒に見ていたテレビでラブシーンが始まったとき」の気持ち。
橋本愛:そうやって生まれてきたのになんで恥ずかしいのかわからない
桐山照史:玉手箱。
金原ひとみ:みんな化けの皮を被って性欲も愛情もないような顔をしているからいけないんだ。
水野良樹:オレは男ではない息子だ。
小沢一敬:一家団乱
結局、気にしているのは男性で、女性はあまり気にしていないという結論になる。
▼最後のお題は「好きな人にメッセージを送り待つ」気持ち。身体に変化が起きるほどの強い感情表現とは?
水野良樹(いきものがかり)が書き下ろす。
世界で最も平等なのは“時間”です。
・・・というのは嘘だ。
どこぞの誰かがカップ麺が湯だつのを待つ3分と、
私があなたの返信を待つ3分とが、
同じなはずがない。
ここに揃ったゲストの、ことばのセンスの良さに感心して観ていた。短歌を詠む上でも全く同じセンスが要求されるので、こいうやり取りはいい刺激にもなる。この番組はやはりNHKならではと思う。
それにしても「橋本愛」はかなりの才人とみえる。先日は田中泯と対談していて、彼の踊りに対する見方感じ方に非凡なものを感じたし、こぼす言葉に詩的センスを感じる。
☆NHKプラスで配信中。期限 :4/22(金) 午後10:30 まで
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* ウクライナ応援の思いを込めて、背景を国旗の色にしています。