♪ 願わくはワインとローズに包まれて酔うがごとくにおさらばしたし
今朝起きてキッチンに下りて行ったら、「リビングの電気がつけっぱなしだったよォ」と言われた。おかしい、確かに消した記憶があるのに・・・。
極たまに、よそ事を考えていて無意識に2階に上がってきてしまうことがある。しかし、きのうに限ってちゃんと消した記憶があるんだが・・・。酒を飲んでいたせいか? 酒はほんの少しでも脳に害を与えるらしいので、もうかなりやられているのかもしれない。
英国の40~69歳の脳イメージングデータ50 万人分の中から、飲酒習慣などの必要な情報がそろっていた3万6678人分のデータを分析した結果、MRI画像に見られる脳の灰白質全体の体積と白質全体の体積は、飲酒量が増えるほど小さくなっていた。
灰白質については、全灰白質のほぼ90%の領域の体積に飲酒は悪影響を及ぼすことが示唆されました。部位別に体積の減少と日常的な飲酒の関係を検討したところ、前頭葉、頭頂葉、島皮質、側頭部、帯状回、被殻、扁桃体、脳幹で、それらの関係は強力だった。結果に影響する可能性のある要因(年齢、身長、性別、喫煙歴、社会経済的地位、遺伝的な背景など)を考慮してある。
今回の研究結果、英国人においては性別に関わりなく、1日に1単位(純アルコール8g)を超える飲酒の継続は脳のマクロ構造(脳全体または各部の体積)と微細構造(白質統合性)に好ましくない変化をもたらす恐れがあること、飲酒量が増えればその関係は強力になることを示唆していると。*レギュラー缶1本(350mL、純アルコール14g程度) |
ドリンク数(基準飲酒量)は各国で定められていて、米国では1ドリンクは14gのアルコールで、これはビール小ビン1本の量です。オーストラリア、ニュージーランドは10g、デンマークは12g、英国は8g。
日本では、1ドリンク = 10gという基準量が使用されている。
純アルコール量(g)=
酒の量(ml)×アルコール度数(5%の場合0.05)×0.8(比重)
厚生労働省 e-ヘルスネット(最終更新日:2021年8月18日)
まあ、缶ビール1本でも脳にはダメージがあるということは分かった。しかし、日本のドリンク数の基準10を超えることは先ずないし、分かったからと言って「じゃあ止める」とはならないのが人間というものだ。飲みたいのを我慢して長生きすることが果たして幸せなことなのかどうか。
飲んでも飲まなくてもボケる人はボケるし、全体的なバランスが問題であって、酒だけ自粛しても大して意味がない。
| 昨日は、午後からは本格的な雨で小寒い日だった。カミさんも居ないことだし、こんな日は心の健康のために、音量を上げてレコードを聴くのが一番だ。音も良くなったことだし、今まであまりじっくり聞かなかったレコードを改めて聴きなおすというのもいいかなと。
山本剛の「ミスティー」。突き刺すような指使いで、高音の鍵盤一音一音を探検していくように奏でていく。キンキンとハウリングを起こしているような、高音がやけによく響く。雨に潤んだ空間に共鳴していっそう海に霧が深まっていくような、緊張を含んだ有音の静寂。
雨の日だからこそ聴きごたえがあった。これを真夏のカンカン照りの日に聴くとどういう感じになるのだろうか。
次は大好きなウェス・モンゴメリーとジミー・スミスのデュオ。もう一枚の「ダイナミック・デュオ」を聴く方が多く、こちらも久しぶりだ。やっぱりいいねえ。ファンキーで、雨が降っていることなんか忘れてしまう。理屈抜きで聞き惚れて、ただもう黙って聴くばかり。
他にも聴きたいものがあったが、全く聴く気がしないで隅の方に押し込んであったラムゼイ・ルイスを、この際聴いてみるかと引っ張り出した。
フュージョンがどうしても好きになれず毛嫌いしていたのに、何故か買ってしまったこの一枚。買ったはいいが聴かないまま長い年月眠ったままだった。ほとんど聞いてない新品同様なので、つやつやしてレコード盤の美しいこと。
ああ、やっぱり駄目だ。全然、心にフィットしてこない。なんでだろう? もっと前のラムゼイ・ルイスは良かったのかもしれないが、この商業主義に乗っかったような音楽がいけないのだ。みんなして平和の鐘を鳴らしながら、歩行者天国を闊歩しているような、心地の良い風呂に浸かって「楽しいことは良いことだ~」って歌っているような・・・。
「それが何でいけないの?」と言われても、なんとも答えられないのがまたもどかしいのだけれど・・。
かくして日は暮れてゆき、いつしか酒に手を伸ばしている。
日本酒を2~3合飲んだってほろ酔いの「ほ」ぐらいにしかならず、知らずに酒量が増えていくというアル中が辿る道を歩いているのか知らん。
そういえば「酒と薔薇の日々」という曲が大好きで、夢のある美しい映画のテーマソングだと思っていたら、アル中の映画だったと知って驚いたことがあった。でもこの曲が名曲であることに変わりはなく、エバンスの「AFFINITY」でのツゥーツ・シールマンスとのコラボはいつ聴いてもいい。酒は酒でも赤ワイン。ワインレッドとローズレッドが人生を照らす。
ああ、また聴きたく・・じゃなくて、赤ワインが飲みたくなった。
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* ウクライナ応援の思いを込めて、背景を国旗の色にしています。