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歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2022.08.23
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カテゴリ:驚いたこと

♪ 胸の奥に仕舞われている蒼インク真夜に浮き出て夢を染めゆく

 ゾッとする夢を見た。どこか知らない国に置いてきぼりになっていて、何が何だかさっぱり分からない。言葉も分からないし、文字もアラビア文字のようなマレー文字のようなもので、何が書いてあるのか見当もつかない。アジアの何処からしい。日本に帰りたいが、どう対処するか何をするべきなのか、ただただ途方に暮れている。

 街とは呼べない発展途上国特有の雑多な集落で、ポンコツトラックが何やら積んで行き来している。



 何故か日本語が聞こえてきて、その人を捕まえて「大きな町へ行くにはどうしたらいいか?」と聞いてみると、「大きな町なんかない」という。日本に帰りたいと言うと「〇〇へ行けば」という。騒音が酷くてよく聞き取れない。忙しく働いている最中でゆっくり話など出来ず、車に乗って行ってしまった。

 大使館と言ったのか?そうだ大使館に行けばいい。そう思ったところで言葉が分からない。英語が出来るわけでもないので、例え英語表記のものがあったとしてもダメだ。しかし、外交関係があれば別だが、なければ大使館なんかあるはずもない。
 食事は?寝るところは?水は? 現地のお金など持っていないし、店らしいものもない。拠り所になるようなものがまったくない。俺はここで野垂れ死にするのか? 何か、し様がないものか?

 ジョン万次郎は無人島に漂着し、食料の調達に偶然やって来た捕鯨船の船長に、仲間と共に助けられ、船に乗ることが出来た。自分はただ一人漂着して、助け舟も来ない陸の孤島で途方に暮れているようなもの。一蓮托生の船の上にいるわけでもない。



 夢とは不思議なもので、夢の中では自分の意識が働いていて、その夢の意味などを考えたりしている。何で俺はこんな夢を見ている?
 そうか、俺ってこの状態と同じような環境にいるんじゃないか。自分は世間から隔絶した生活をしているんじゃないか。自分の価値観だけで他を寄せ付けず、狭い世界に身を置いて孤絶した状態にいるんじゃないか?

 確かにそうだ。苦手なものを遠ざけて価値観の合わないものを切り捨て、気位とプライドばかりがシミの様にへばりついている。そんな雁字搦めの状態を自分から作り上げて満足している。まるで片輪だ。バカ者だ。世間知らずの巌窟王。ガラパゴスの亀みたいなものだ。
 そんなやるせない気持ちを伴って、つぎつぎと不遜な自分の姿を忌む気持ちが湧き上がって来る。“孤独を愛する人はさみしがり屋なのだ” なんて言葉がふと浮かぶ。


 啓示を受けたような複雑な気分になったところで目が覚めた。

  * ウクライナ応援の思いを込めて、背景を国旗の色にしています。





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最終更新日  2022.08.23 09:03:25
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
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