♪ じわじわと前頭葉がしおれゆく〈遊び足りない〉猫がつぶやく
昨日の夜中、11時過ぎに玄関で何やら音がする。どたんばたんとやっているのでまたアランが何か捕まえてきたのだろう。見に行くと、どうやら鼠らしい。トイレの前の狭いところに入り込んだようだ。
咥えてみても、もうかなり弱っているようであまり動かない。
あまり逃げる力もなくなったのを、前脚で払って無理やり動かし、壁にぶち当てたり、放り投げたりしている。動かなくなったのは面白くない。
環境が変わっても野鼠たちには影響がないのか、時々捕まえて来ては遊びの道具にしている。まだ元気なこともたまにはあって、そんな時は逃がしてやる。今回は捕まえた時点でもうかなり弱ってしまったのだろう。
可哀そうに。 飽きて放置したので、隣の空き地に放り投げておいた。他の小さな生きものの餌になるか、いずれは微生物が分解して土に還るのだろう。
遊び飽きたアランは、腹が減ったらしくエサを欲しがっている。そんなことなら鼠を食べればいいと思うが、キャットフードに慣れた今の猫はもう鼠を “喰うもの” とは思っていないらしい。
ネズミ駆除のために飼い始めた猫が、今では “外で捕まえた鼠を、家に持ち込んでくる” という本末転倒の有様だ。
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「遊び」がいかに重要であるか、アメリカで研究が進められている。暴力的な衝動を抑えられない性格には、幼い頃の遊びの欠如が関係しているという報告なされている。
よく遊ぶと前頭葉(感情や思考に深く関係する)が発達することが分かっている。ネズミの実験では、よく遊ばせたネズミを全く知らないネズミと一緒にするとすぐに慣れて一緒に遊ぶようになるのに対し、まったく遊ばせなかったネズミはそうならなかったという。ストレスを感じて、寄り付こうとしないのだ。
そんなことを2019.12.10のブログに詳しく書いたことがあった。
カナダの幼児教育者・エレンサンドセター女史は、「危ない遊び」というジャンルを体系化していて、保育所の遊び場をもっとスリルが味わえるものに作り直そうとしているとか。
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* ウクライナ応援の思いを込めて、背景を国旗の色にしています。