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2023.06.03
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カテゴリ:ニュース

♪ AIの上か下かを問われゆく資質以前の国会議員


 今、我々は歴史の生まれゆく瞬間に立ち会っている。大谷翔平(1994年7月5日生まれ 28歳)と藤井聡太(2002年7月19日生まれ 20歳)。
 ここは藤井聡太について書いてみる。(朝日新聞の記事から抜粋)

 2日、藤井聡太が、渡辺明名人(39)に4勝1敗で勝ち、20歳10カ月での名人獲得。谷川浩司十七世名人(61)が1983年に達成した史上最年少名人(21歳2カ月)の記録を40年ぶりに更新し、史上最年少の名人となった。
 同時に、羽生善治九段(52)が96年に全七冠制覇を達成して以来、史上2人目の七冠に。「史上最年少」「2人目の七冠」。どちらか一つでも大変な偉業だ。

 渡辺名人は3連覇していた名人を失い、2004年に20歳で竜王を獲得して以来、19年ぶりの無冠に。

 記者の「順位戦の頂点、将棋界の頂点に立った感慨は?」の質問に
実感があるというよりは、名人というのはとても重い立場だと思うので、今後の将棋がより問われるのかなと思っています。その立場にふさわしい将棋が指せるように頑張っていきたいと思います。

 タイトル戦をフルセットまで戦ったことは叡王戦(2021年度の叡王戦五番勝負を3勝2敗で制し、豊島将之叡王からタイトルを奪取)だけ。先に王手をかけられたこともなく、七番勝負で3敗したこともない。
 残るタイトルは王座だけとなり、八冠制覇はほぼ間違いない。それほど強い。

 
感想戦で対局を振り返る渡辺明名人と藤井聡太新名人

 17年に最強ソフト「PONANZA」が、当時名人の佐藤天彦を破ったことで「AIは棋士を超えた」と言われた。直前の16年10月に史上最年少棋士として登場したのが藤井だった。
 同年5月からAI研究を導入して棋力を上げ、17年6月にはデビューから不敗のまま史上最多の29連勝を達成した。
 あれから6年。ついに名人位と七冠に到達した。まさに破竹の勢い。

AIが常に正確な評価を示すわけではないです。思考時間が短い場合は特に。一昨年の竜王戦第4局(豊島将之竜王=当時=との最終盤の激闘を制して竜王を奪取した一局。同年度の名局賞を受賞した)でも、短時間では正確な評価は出ていませんでした。
 局面は限られますけど、様々な変化(分岐)の先に長手数の詰みがある時など人間の方が読める局面はあると思います。自分はAIの強さを知っていますが、将棋が難しいことも知っていますので」


 将棋という盤上競技を若くして席巻した棋士の顔だけではない。藤井は現代における人間の可能性を提示し続ける存在でもある。
「棋士の価値は見る方が決めるものですが、自分は棋士の価値を信じています。そして客観的な『正解』ではなく、主観的な『良い手』を指したい」


 八冠制覇に残された唯一のタイトルである王座を保持するのは、永瀬拓矢(30)。デビュー直後からの研究パートナーでもある。


昨年12月、就位式で允許(いんきょ)状を披露する永瀬拓矢王座。
今秋の五番勝負は中原誠、羽生善治に次ぐ史上3人目となる名誉王座資格がかかる。

 その彼があれだけの実績を重ねながら、藤井さんは棋界において1番か2番の努力をしている」。「才能」と「器」があると思うんです。才能が水のような資源だとした時、器が見合っていないとあふれてしまうんです。藤井さんは才能だけでなく器がものすごいんです

「藤井さんは話す度に勉強している量が分かります。」羽生先生の言葉で「知識は知恵に昇華せよ」というものがあります。たしかに知恵は知識より上だと思いますが、知恵に勝る知識量というのも武器になるんです。

「藤井さんと出会って、私の棋士人生に多くの影響をいただきました。」藤井さんからは将棋への向き合い方、変わらないことの強さを教えて頂いています。良い影響をもらっています。技術的なことが半分、人間的なことが半分です。


 師匠・杉本昌隆八段
「私が聡太少年を弟子にしたのは今から11年前で彼がまだ10歳の頃。小学1年の頃から知っていたが、その才能は眩いほどであった。あの日からこの少年の未来を疑ったことは一度もない。必ずトップ棋士になり、タイトルをいくつも取ると確信していた。それでもなお、今の成長スピードの速さにはやはり驚いてしまう。」

「負ける度、その倍のスピードで成長する感すらある」
「藤井名人は『考える天才』である。あれだけ直感が鋭いのに、正解は分かっているだろうに、対局では更なる最善手を求めて時間を使う。」
「藤井名人の目標は形あるものではないという気もする。本人がいつも語るように『成長』こそが藤井名人の源泉。」



朝日杯将棋オープン戦で連覇し、師匠の杉本昌隆七段(当時)と。2019年2月16日


 ことほど左様に、異口同音に彼の凄さを述べるのを聞いていると、八冠は当然手にするだろうしタイトル全てを独り占めしてて君臨するまさに王者に相応しい。
 空前絶後、人跡未踏、とてつもない歴史を作り上げていく、その過程を今まさに目撃している。

 2日の天声人語より
 名人とは「将棋界全体が選んだ、将棋の神様への捧げ物」(河口俊彦八段)。
「感想戦は敗者のためにある」。新名人の好きな言葉だという。勝者は喜びを露(あら)わにせず、未見の最善手を追求する。敗者は悔しさをぐっとこらえ、失敗からの学びを次につなげようとする。それは将棋というゲームの深みである
▼昔は3時間に及ぶ感想戦もよくあったというから驚く。昭和の名人、升田幸三は鬼手を胸中に秘めて局後の検討を楽しんだ。十五世名人の大山康晴は、感想戦では「どんなことでもいえる」と言い放っていたとか
▼新名人はタイトルの奪取に緩むことなく、さらなる高みを目指す。いったいどこまで強くなるのか。「捧げ物」を受け取る神様も、さぞ楽しみに違いない。






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最終更新日  2023.06.03 08:22:00
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
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