♪ 凡夫にも猫さえいれば生きられる今朝も不思議を落としてくれる
昨夜10時頃だったか、外で猫が「ギャォー」と叫ぶ声がした。またあいつがやって来て、喧嘩でも始まったか。慌ててカミさんが外へ出たもののどこかに行ってしまったようで、それっきりで静かになった。
臆病で甘えん坊で小柄なアランは、とても喧嘩に勝てそうなヤツじゃない。ケガして帰ってきたことがあるので心配になる。
しかし、どうしようもない。帰って来るのを待つしかない。それからずっと静かなままで、どこかに逃げ隠れしてやり過ごしているだろうと思っていた。
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11時半ごろか、アランが戻って来たが、その姿を見てビックリした。なにやら身体中が汚い。頭から顔、背中や右前脚が真っ黒。濡れ雑巾で拭いても拭っても全く取れない。油性の何からしい。
追われて、逃げまくって、憔悴しきっているかと思いきや、いたって元気。ケガしている様子もないし、エサもちゃんと食べた。
一体何があった? どこかに入り込んだのに違いないが、その汚れの正体にまったく思いあたらない。
その内どこかに行ってしまった。自分も寝る時間となり、二階に上がってカミさんのベッドを見ても居ないようだった。
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朝方、私の足元に寝ているのに気が付いた。滅多に来ないのにどういう風の吹きまわしか。起きてからカミさんに確認すると、最初、いつもの様にベッドに行ったらしいが何故かすぐにいなくなった。その後再びやって来て、また居なくなったと言う。何がそんな落ち着かない行動にさせたのか、アランの考えていることはさっぱり分からん。
起きて改めて見てみると、だいぶ汚れが薄くなっている。口先が届くところは舐めまくり、前脚が届くところは顔を洗うようにして、懸命に汚れを落としたのだろう。しかし、それでも簡単に取れる質のものじゃなく、まだ汚れは残っている。ようやくここで写真を撮ることが出来た。
いつもの様に、私の後ろの本箱の上に乗った。しばらくここでまったりするのかと思いきや、30分後に突然飛び降りてどこかに行ってしまった。
何考えているんだか・・ 私が居る朝の間だけここにやって来る。高いところが好きで、真夏の一番暑い時期に寝室の洋服ダンスの上で寝ていることもある。
今まで飼った猫の中でもかなり個性的な、独特の感性をもった猫だ。いつも神経をピーンと張っていて、微妙な変化に反応する。地震の検知役として使えるかというと、そういう類のものには案外疎い。
何の役にも立たない猫だが、クールとホットが入り交った独特の態度と仕草に、ついついこころを持っていかれる。
ライオンが主人公の番組だった。
ジャズだって聴かせてやる
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