♪ 日本人の特徴けだし腑に落ちぬ若きに読みし和辻哲郎
薄い雲がかかりはっきりしない天気。愛知県には7時ごろにゲリラ雨の予想が出ている。
前線が日本に掛かって来る午後以降は雨の降るところが多くなりそう。今年の秋雨前線は大雨を降らせるのので、しとしと降るというイメージからは程遠いらしい。
関東は、20日昼過ぎからあす21日明け方にかけて、雨雲が発達しやく、雷を伴って激しい雨が降り、大雨になる所がある見込み。警報級の大雨になる可能性もあるという。
この地方は曇りで、突然にゲリラ雨が降ったりするのだろう。カンカン照りが無いのは良いが、こうどんよりとしているのもあまりいい気分じゃない。岸田内閣のような空模様と言えば万人が納得するんじゃなかろうか。
どんよりとした空の下でスッキリした気分になれないのは狭庭の草木も同じ。笑顔で愛嬌をふるまう気にもなれず、黙然として空を見ている。
何もかもが大きくなって、背の低いものは日が当たらず風にも触れず、青い顔して山上徹也のように鬱を抱えて不遇を恨み、息も絶え絶えに落ち込んでいる。
宮城野萩はここへ来てようやく蕾を付け、チラホラと花を咲かせ始めている。株を半分に切り詰めて根張りを抑えるようにして植えたのに、予想以上に大きくなっている。一度切り戻ししてあるにもかかわらずだ。こりゃあもう他の植物は諦めるしかない。
しかし、秋には落葉し冬には刈り取ってしまうので、冬の間が殺風景になる。なにかうまい方法は無いものだろうか。貝母や花韮のように春咲いて、夏には姿を消すようなものを植えるのが良いのか。
隣の土地が売れていて、来年には家が建つことになっている。そうなればまた環境は様変わりして植栽も作り直す必要が出てくる。限定した植物だけをスッキリと配置する、草花を楽しむようなものではなくなるのは避けられない。
アランが朝から甘えてくる。まあいつもの事だが・・。背中を撫でてやれば、ぐーぱーぐーぱーと両前あしで嬉しさを表現する。その仕草こそ猫にしかないなんともカワイイものだ。時々、みゃーと鳴いて喜んでいる。
そこそこ満足すれば今度は毛づくろい。これとてネコ科しかやらない、最も猫らしい仕草だ。カマキリも大事な武器の鎌をねんごろに掃除をし、触覚までも口に咥えて順繰りに掃除をしているのを見ていると、猫に劣らず愛おしくなる。
毎晩、玄関の外にヤモリがやってくる。明りに寄って来る虫を狙って、ジッとしている。人の気配を感じるとスッと逃げていく、その小さな姿が可愛らしい。
近頃の気密性重視の、防犯とか地震対策とかが重要視される家には、機能性に“遊び”というものがない。庭さえ拒否し、土にも草にも触れない生活。生命の神秘とか多様性を身近に感じることはできないし、情操という部分でもいかがなものかと思う。
売地に草が伸びて、バッタなどの昆虫を子供らが追いかけている。人間の根底にある “自然相手の諸々の感覚や習性” が、そういう行動をとらせるのだろう。
これからは揺り戻しとして、今までに失って来たものへ「自然回帰」が合言葉になって行く気がする。ブームなんてものは困るが、7割の人は世間に合わせて行動しているので、いつしかブームという形となってしまう。ポストコロナが、本当のあるべき方向へ向かう保証はない。
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