♪ 地球には有色人種のみ生きて日焼けサロンのごとき未来の
自転車のカバーがビリビリになってしまった。石油系のプラスチックはどうしても日光が当たると劣化して組織が分解してしまう。薄いシート状のものなど数年もすれば性がなくなってくる。見た目もいいし値段も安いのでつい手が出てしまうが、これは防ぎようがない。
それで買い替えるにあたって、ブルーシートのようなものにしようと思った。しかし、ほとんどが耐用年数は1年かそれ未満で、毎日日が当たる場所に置いておくものには向いていない。
それで、「紫外線劣化防止剤配合」で耐用年数(屋外使用目安)3年となっている、「カーマ」にあるもので一番長もちしそうなものを選んだ。それがこれ。
1,848円(税込み)
かなり分厚くて扱いにくいが、最低でも3年は持つのだろう。午前中、日に当たりっぱなしの場所で、家が建っても位置的にはあまり関係なさそうだ。
一部に出ていた錆びを落とし、吹き付け式のグリスを掛けてセッティング。
3畳の大きさがあり、かなりごわついていて大仰な感じ。以前は、台風などが来ると
風がカバーの中に入りこんで、倒れたことが何度かあった。
シートは「ポリエチレン(PE)」製。石油などを原料にして化学的に製造される合成樹脂の一種。その特徴を調べてみた。
☆
●長所 耐薬品性に優れている。
塩酸・次亜塩素酸・亜硫酸・アンモニア・アルコール・クエン酸・酢酸・過酸化ナトリウム・灯油など多くの薬品から影響を受けることがないため、日用品の保管に適している。
例えば、食器用洗剤や洗濯用洗剤、カビ取り剤などの住居用洗剤、アルコール消毒液など、さまざまな薬品の容器に活用される。
また、絶縁性が高いため、ケーブルや電線の被覆材の開発など、多方面に広く用いられることも特徴。防水性や衛生面も非常に素晴らしく、耐寒性に優れているため、あらゆる食品の包装フィルム・保管容器に選ばれる。
燃やしても、ダイオキシンのような有害物質は発生しない。燃焼して発生する物質は二酸化炭素・水素・熱の3つだけ。
*灯油タンク*シャンプーボトル*食品用ラップ*人工芝* 釣り糸・魚網* 自動車部品などの産業部品に使われている。
●短所 高温に弱い。約70℃以上、種類によって90℃以上の熱にさらされると、変形や溶化、燃焼、匂いが生じる。耐候性は比較的高いが、屋外で長期間紫外線にさらされると劣化する。摩擦に弱く、傷がつきやすい。
また、接着性がないので他の材料との接着や、印刷・塗装がむずかしい。
ポリエチレンは腐敗や自然分解が起きないため、土にかえることはない。放置しているとそのまま自然界にとどまることになる。
ポリプロピレンは逆に風化して粉上になるため、海洋汚染・生物に取り込まれ、有害物質として問題視されている。
☆専用の材料や設備でコーティングすれば、傷つき防止や防錆、耐薬品性を高め、衛生面においても高い評価を得ているため、製品の洗浄カゴや、食品関係の器具に最適となる。また、耐候性も認められているため、屋外用のフェンス、標識などにも使用される。
一方、「ポリプロピレン」は硬く、強度・耐薬品性ともにポリエチレンより優れ、より高温に強い。
しかし、ポリエチレンより紫外線からの影響を受けやすい。繊維としても利用(PP紐)され、速乾性も高いため、紙おむつや肌着、衣類などの素材としても活用される。
「ブルーシート」の正式名称は、ポリエチレン製防水ラミネートシート。
材質は、糸の部分、防水加工のラミネート部分も全てポリエチレン(PE)で、防水性が高く、安価で軽量な作業シート。ラミネート色が”青色”なので、通称「ブルーシート」と呼ばれている。
防水・防風・防塵・目隠し等の目的では、現場作業から一般家庭まで幅広く使用されている。シートが青いのは、光の劣化に強いということと、青空の爽やかさや有害物質を使っていないという潔白さをイメージして現在の色になった。
昔は青ではなくオレンジ色のシートだったが、1960年代に入って世の中に公害問題が発生した際に『オレンジ色の色素に有毒物質が含まれているのでは?』という風評があり、現在のブルーに落ち着いたんだとか。諸説が有って、定かではないらしいが・・
「ブルーシートの厚さ(番手)と耐用年数」
耐久期間は目安であり保証値ではない。使用状況、メーカーにより耐久性は異なってくる。
プラスチックの用途別耐用年数比較
経済産業省生産動態統計を基にVEC作成 2011年
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