♪ 常識を疑うわれは植物の奇想を知りてひれ伏すばかり
いよいよ庭の植物たちも冬支度の季節となった。切り詰め、枝払いするものは順次始めているが、肝心の剪定ばさみが紛失してしまった。
隣家のブロックの上に置き忘れていたものが、工事用の囲いのネットを設置した後に無くなっていることに気が付いた。業者が持ち帰って何てことはちょっと考えられない。道路に近いところに置いてあったので、その前に通りがかった誰かが持って行ったのだろう。
新しいのを買わないといけないと思っていたが、そういえばバネの先が折れて取れてしまったのがあるのを思い出した。なんとか直らないかと思い、捨てずに取ってあった。それを持ちだして思案するこ1日。
このタイプだと、何処のメーカーも構造は同じ。
このばねの取り付け部分が、薄くかしめて差し込んである。その薄い部分が折れてバネが外れてしまった。そんなに高価なものではないにしても刃の次に重要な部分だ。情けないったらありゃしない。
バネは強すぎて開き過ぎるし、握っているうちに手が先の方へ移動してくる。うっかり刃のあわせ目に挟んでしまうことがある。血豆が出来るほど痛い。それで、ばねの位置を手前の握り手の方に移動して取り付けられないかと考えた。
試しにそこへバネを挟んで握ってみると、バネの強さもいいし、開き過ぎないのがいい。ちゃんと使えそうだ。しかし、思いついたのはいいがそれをどうやって取り付けるかだ。
バネの先は、何とか90度近くまで曲げることが出来た。問題は取り付け方法だ。溶接するわけにもいかず、強力ボンドで接着しても多分ダメだろう。かくなる上は、穴を開けて差し込めるようにするしかない。
幸い金属用のちょうどいいサイズのドリル刃がある。
ポンチで印を打ち、ごく細いドリルがあるので、先ずそれで穴を開ける。そして本来のドリルで広げる感じで、何とか3㎜ほどの深さの穴が開けられた。いざ差し込んでみると、イイ感じ。バネもちゃんと固定されていて外れてしまうこともない。
さっそく萩の整理。1㎝ほどの茎の切り取り作業もスムーズで、何の問題もない。メーカーにこの構造にした方が簡単だし、使いやすいことを教えてやりたいくらい。
“今までそうだったから、それが一番だ” と思いたがるもの。使う方もそんなものだと思い込んで、不自由でも我慢しているのじゃないだろうか。
後になって調べてみると、交換バネを売っているメーカーもあった。ということはときどき折れたりするのは当たり前ということだね。
よほど高価なヘビー使用の特別仕様のものなら別だが、一般的なものなら構造をもっとシンプルにする方が先だろう。
12月以降、2月までの間に薔薇の剪定が待っている。ナニワイバラの剪定をどうするか、大きくならないように、そしてたくさんの花が付くようにするにはどうするのがいいのか。
バレリーナとコックテールも大幅に枝を更新しようと思っている。一番肝心なレディー・オブ・シャーロットも2年目で、剪定を間違えるとせっかくのが台無しになるからねえ。
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