♪ AIに未来を問えば「底抜けに明るいです」とフェイクを返す
人工知能はものすごい勢いで進歩し続けていて、1秒かかっていた処理能力が、ms(マイクロセカンド)で出来るようになってきている。その進歩は目まぐるしく、うっかりすると人間は置いてけぼりにされないとも限らない。
フェイクニュース
生成AIはここまで来ていて、 声も顔もそっくりに作り出せる。
ディープラーニングの適用対象は、画像認識、音声認識などの認識タスクからより高度なタスクに広がりつつあり、例えば、従来の人工知能が困難としていたロボットの行動学習、対話システム、プログラムの自動学習などのより高度な問題にも適用されつつある。
特に IoT においては、センサやアクチュエータなど時系列情報を扱い、状態を管理する「回帰結合型ニューラルネットワーク」(RNN)、たくさんのデータが容易に得られるが教師付きデータは少ない「変分自己符号器」(VAE)など、様々な条件や目標を考慮した上で最適行動を求める「深層強化学習」等の研究開発が進んでいる。
*ナノボット:コンピュータで作られた超小型のロボット
シンギュラリティのイメージ(コムウェアより)
技術(テクノロジー)の革新は指数関数的なスピードで進み、2029年には「人工知能の賢さが人間を超え」て、2045年に「シンギュラリティに到達」するといわれている。が、もっと早まると言う学者もいる。
Web3の時代に・・
Web3(ICT Business nlineより)
「Web3」とは、端的に言えば次世代の分散型インターネットのことです。ブロックチェーンなどの技術を活用して、データを分散管理することにより、データはプラットフォーマーのサーバーを経由することなく、ユーザー自身の手で管理・運用できるようになる。
ブロックチェーンを活用することで、ユーザーのアクセスやデータ保存などを管理する中央集権的なプラットフォーマーを経由する必要がなく、ユーザー同士が直接、通信や取引ができるようになる。また、セキュリティーが飛躍的に向上する。
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人間の脳と機械の「インターフェイス」については、2000 年代から BMI(BrainMachine Interface)の本格的な実用化研究が進展している。BMI は医療目的で研究されてきたが、エンターテイメントや軍事などへの応用研究も始まっている。BCI(Brain Computer Interface)といった脳情報によりコンピュータを制御するシステムの研究も行っている。
fMRI(機能的磁気共鳴画像法)の発展に伴って、BMIで計測したリアルタイム運動では計測できない、更に複雑な情報も解読できるようになってきている。
人間の脳の機能そのものを模倣して人工知能を作ろうとするWhole BrainEmulation(WBE)。その基本コンセプトは、ある特定の脳をスキャンしてそのオリジナルの脳と同じ機能を持ったソフトウェアを作り、適格なハードウェアにのせれば、それは元の脳と同じ振る舞いをするだろうというもの。2005 年に IBM とスイス連邦工科大学が共同で立ち上げ、2000年代の後半から具体的な動きが始まっている。
WBEの支持者らは、今後数十年以内に実現すると示唆している。
日本でも、2014 年から 10 年間計画で霊長類(マーモセット)の神経回路全容解明プロジェクトがが進められている。人工的に構成された機械学習器を組み合わせることで人間並みかそれ以上の能力を持つ汎用の知識機械を構築しようとする、全脳アーキテクチャ・プロジェクト(WBA)も立ち上がっている。
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直接「脳」の情報を使用しない人間と機械の連携も加速している。仮想現実(VirtualReality:VR)、拡張現実(Augmented Reality:AR)、更に最近では代替現実(Substitutional Reality:SR)とよばれるような技術の発展が著しい。
また、これらのネットワーク化も進んでおり、遠隔地の出来事を仮想体験したり、遠隔地の他人に自分の存在を仮想体験させたりする「テレプレゼンス」や「テレイグジスタンス」。更に、これらにロボティクス技術が加わることで、人間は現在地と大きく離れた場所についても知覚できるようになり、遠隔地に対しても影響可能になると見込まれる。ダ・ヴィンチ外科手術システムはその端緒。
クラウドに全ての情報を集めて処理するのではなく、一部の処理を末端(エッジ)のデバイスやその近傍で分散的に行う。大量の情報を組み合わせて判断すべきことは中央のクラウドが、情報量が限られていても判断できることや伝送・処理時間に制約があるものはエッジで処理する分散処理を行うことにより、資源配分を最適化しようとするもの。
人工知能が自ら特徴量を抽出できるようになることで、従来解析できなかった相関関係なども明らかになる。従来ICT「Information and Communication Technology(情報通信技術)」 の活用が進んでこなかった分野においても、インテリジェント ICT が人間の生活の向上に寄与するようになる。
「自ら考える」能力を有するコンピュータが普及し、音声や画像の認識、行動結果の予測等を自ら学習し判断することで、人間が行う業務の軽減や代替、人間の知的活動の支援が更に進む。
ネットワーク上に多種多様な能力を有する人工知能が出現するとともに、異なる専門的能力を持った複数の人工知能を融合して取りまとめる能力を持つ人工知能も出現し、それらの連携、協調が進む。人工知能間で学習結果の交換、統合も自動的に行われるようになる。
上位層はネットワークを介して、お互いに繋がったニューラルネットワークになり、そのニューラルネットワーク自体も繋がって、全体としては全ての部分が繋がることとなる。
センサ技術やデータ処理の進展と並行してアクチュエータ(駆動装置)の進化も進む。人間の五感に作用する仮想現実(VR)、拡張現実(AR)技術が進展するとともに、脳情報解読Decoding)とニューラルフィードバック(解読された脳情報を可視化・実体化したフィードバック)によって人間の意識と情報空間が直接繋がるようになる。それによって、人間の生活空間の概念が大きく変化する。
このような人工知能がロボット技術、ナノテクノロジー、遺伝子操作技術等と融合すると、人間を介さない人工知能とロボットによる企画、実験、研究開発、設計、部品から製品までの自動生産等があらゆる分野で実現する可能性がある。
ストレージの容量は過去 15 年間で概ね 3 千倍となり、年平均 1.7 倍で向上している。
「ストレージ(補助記憶装置)とは、パソコンやスマートフォンのデータを記憶する場所を指し、記憶装置や記憶領域とも呼ばれる。主にHDD(ハードディスクドライブ)、SSD(ソリッドステートドライブ)、
USBメモリ、microSDカードなどがあり、写真やアプリをダウンロードすると容量が減っていく」
シンギュラリティについて、単に人工知能が自分よりも優れたものを再生産可能になるかというのではなく
① 人間の知性を完全に超える人工知能が作られる可能性があるか。
② 実現するとした場合、それはいつか。
③ その人工知能は自己再生産が可能か。
を見極めていくことが重要となる。
人間の脳を模倣する WBE の進展等によっては、思考や判断も含め、人間よりも優れた知性が作り出される可能性が否定できないという危惧がある。
参考:インテリジェント化が加速する ICT の未来像に関する研究会
報告書 2015
これらはあくまでも人の社会が良くなることを想定しているが、コロナウイルスが人工的に作られたものだと指摘されているように、悪用するベクトルもある。AI技術の最先端を行くのは、実は中国とイスラエルだという現実は無視できないし、「リニア新幹線と今後のテクノロジーの変化 パート2」にも書いたように、世界には様々な問題に満ちている。
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