♪ ガーベラにハダニが湧いて人間の地球にしてきたこと思いおる
ガーベの花に葉の裏に白い蜘蛛の巣のようなものがついている。大分前に気づいてはいたが、どうってことないと思って放置していた。
どうやら「ハダニ」らしい。ガーベラの葉の裏にくっついて栄養を吸い取り、株全体を弱らせ、最悪の場合、枯らせてしまうという。また、短期間で大量発生するので、早めの対処が大切だとのこと。
ハダニは3月~10月まで発生し、20~30℃と気温が高いのを好むという。しかし、この真冬の2月に発生するとは。ずっと部屋の中に入れぱなしなのに、まさかの害虫発生。やっぱり変な気候のせいだ。
「ハダニ自体は水に弱いので、強い水流で洗い飛ばしてしまうことが効果的ですが、なるべく葉だけに水をかけるよう、気をつけてください。薬剤も効果的とか。葉が枯れていたり、葉の全体で色がおかしければ、その葉は取り除くといい」とか。
粉っぽいものが蜘蛛の巣状の上に散らばっていて、それが何だか分からなかった。
写真に撮ってそのアップの画像を見ると、小さなつぶつぶに足らしきものが有るのが分かる。
蜘蛛には見えないが、何か生きものらしい。これがハダニとは・・。
「ハダニもガーベラも乾燥気味が好きなので、乾燥しすぎないように気をつけましょう。葉の裏に霧吹きで水をかけるのも効果的だが、くれぐれもやりすぎないように。
ハダニは弱っているとかかりやすいので、日によく当て、水はけ良く育て健康に保つことが最大の予防になる」とのこと。
ハダニ用の薬剤を散布した方が良いのだろうか。アブラムシ退治に木酢液の原液が良く効くが、どうだろう。アブラムシより小さいので、3倍ほどに薄めて掛けてみようか。それよりも「ベロニカX」を水に溶いてスプレーした方が早いかも。
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蜘蛛の仲間らしく触角があって、脚が8本(6本や7本もいる)ある。
種類は違うようだが・・
ハダニの種類は約70種ほど。ハダニ類の体色には黄色、黄緑、赤、橙など様々な色のものがある。また、食物の摂取状態や季節によっても色が変わり、見た目が全く異なることがある。例えばナミハダニは夏型の雌では黄緑色の体に大きな黒斑を1対持つが、休眠期の雌は全体に澄んだ橙黄色になる。
成虫で体長が0.5mm程度と小さく、主に葉裏に寄生する。卵→幼虫→成虫と不完全変態し、高温乾燥時を好むため、梅雨明けから9月頃にかけて繁殖が旺盛になる。逆に水に弱いので、夕立などがあると生息密度が下がる。卵や成虫の状態で越冬する。
雌と雄がいるが、雌は交尾しなくても産卵することができる。この場合はすべて雄が生まれ、交尾するとすべて雌が生まれる。そのため、雌が一匹いればどんどん増えていく。
また、クモの仲間なので、クモと同様に糸を出す。ハダニは一つの場所での寄生数が多くなり過ぎると、自分の糸を風にのせて移動する。
放っておけばこうなるわけだ。
ハダニは新たな葉に留まると、まず糸を引いて葉の面に膜になるように糸を引き、それが終わって初めて摂食や産卵を始める。それには数時間を要する。巣が完成すると、ダニはその後の生活を全て巣の中で過ごす。のみならず少しずつ補強増強してその中で子孫を増やす。
薬剤散布はハダニの抵抗性を増し、天敵を奪うことでむしろハダニの増殖を促す場合がある。そのために専用の殺ダニ剤が開発されているが、発育期間が短くて繁殖力が強い為、繰り返し散布する必要があり、やはり薬剤抵抗が問題になる。現在では害虫として問題になるのはそのような抵抗性を発達させた少数種に限られている。
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いやはや、自然界には大小の無数の生物が暮らしていて、人間に都合が悪ければ害獣や害虫となる。それぞれが生存競争でしのぎを削り、生き残りのための戦略や仕組みを持っている。人間はその仕組みを転用したり逆用したりして、植物の生産性を上げるべく努力をしている。
単に農薬で殺すという方法には限界もあるし、逆効果になる場合もある。地球って何と複雑で怪奇な生物のいる世界だこと。その上に魑魅魍魎までも暗躍し、人間の顔をした似非善人なども顔を出す。ハダニも人間もやっていることは同じようなものじゃないのか。
昨日、NHK BSで「スノーデン」の映画を観た。これまた人間の闇の世界が複雑に、ますます高度になっている様を見せつけられて、気が滅入るばかり。本当のことなど知って幻滅するぐらいなら、知らない方がいいと思い知る。
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