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歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2024.06.08
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カテゴリ:景色・風景・情景

♪ 展覧会に心の中を覗かれてこんなもんです私というは


まだ続いている異常アクセス。


 昨日は2015年と2014年のものに集中していた。こうなったどこまで続くのか見届けてやる。

 同じ市内に住む画家の友人が開いている個展を観に行ってきた。昨年、亡くなった奥さんとの約束、「絵はずっと続けてほしい」という思いをしっか受け止め、彼らしく1年間を過ごしてきたようだ。奥さんが自分の亡き後の夫を気遣っての約束でもあったのでしょう。
 精神的な支えでもあった奥さんに先立たれ、どちらかと言えばナイーブなタイプの彼は支えを失って崩れてしまうことをとても心配していたのだろう。

 

 彼の都合もこちらの都合もあってなかなか会えずにいて、この日ようやく会うことができた。一周忌も過ぎ展覧会を無事開くことができて、ホッとしているところでしょう。元気そうで、絵があることで救われているということを本人もしみじみと話していた。

 日曜日のギャラリートークで、教室の生徒やファンに始めて奥さんを亡くしたことを公表したらしい。お悔やみの言葉は必要ないとのメッセージを添えて・・。絵に没頭できる有難さを伝え、皆さんに心の中にしまっておいたものを吐き出すことで、重い荷物から解放されたようだった。
 朴訥な語り口で、下を向いて話す彼の姿が思い浮かぶ。自分を律することのできる彼の強さに、こころから拍手を送りたい。


 

 ギャラリー・オーナの奥さんがHPに書ているので、引用させていただきます。
「百瀬博さんは大の猫好きです。お宅の猫に限るのかな。

みち代さん(亡くなった奥さん)がお友達から譲り受けた猫2匹を「僕の方が寝心地がいいらしくて毎日一緒に寝てるよ」って。すっかり猫たちのお父さんになっています。

猫に乗っている天使が手を前にあげているのはなぜか聞いてみました。
「この姿勢でないと造形的にうまくないんですよ」
さすがにこの手には何か意味があるに違いないと思ったのですが、そこにストーリーはないというのです。

ただこの天使の顔の角度はこれしかないというところを探りに探ったのだそうです。角度が変われば絵の意味が変わるとさえおっしゃいます。

猫に乗った天使。
深読みしなくてもかっわいいたっのしい、でいいかな。」


どうしてもガラスに背景が映り込んでしまう。

 

 数年前の絵とはテーマも違う様で、内容がかなり違うように思った。しかし絵に暗さはなく、私には「希望」のようなものが見えていて、それを彼に伝えると、そんなはずはないと思ったのか、「・・・・」。

 苦しかった日々の中で、孤独を感じながら必死で絵を描いていたことを思えば、その心情は想像に難くない。生易しいものではなかったと思う。「希望」なんか見えているはずがないと・・。
 でも、私にはそれが見えたのです。あるいは、見ようとしていたのか。



 私も毎日短歌を詠み続けている。2006年からだからもう18年になる。365日ほぼ欠かさずに詠んできた。たまに投稿したり歌会始に応募したりもするが、絵のように「個展」というかたちで発表することはしない。自分で冊子を刷って配布する「ZINE(ジン)」というやり方もあるが・・。

 染色作品(絞り染、ローケツ染め)制作している時は、その時点での自己追及の途中経過を見てもらうという心境で個展を開いていた。純粋芸術とは違って、クラフトとなれば売ること(買っていただく)なくしては通らない。民芸はそうではなかったが・・。



 彼にしても売ってなんぼで、買っていただけるかどうかはアーチストとしての立ち位置と実力を知る上でも重要なこと。売れるか売れないか、受け入れられるか否か。趣味ではない限り値を付けて世に問う姿勢は崩せない。収入源でもある。
 値踏みされ見透かされ、アートという世界に生きることは並大抵のものではない。謙虚に真摯にいきるしかない。

 しかし同時に、絵を描く行為そのものは自分というものを探ることでもあるし、根源的なものであって他人に総評価されようがされまいが、そんなことはどうでもいいことでもある。続けていられることそのものに意味があるとも思う。

 
 来客もあったし、会場でゆっくり話をすることはできなかった。「一杯やりましょう、ワインが1本あるんです。」「酒という言葉に釣られるかもしれないなぁ・・」


 近くの喫茶店に入って、「ビール、飲めるよね?」と確認し、けっこう奥行きのある店で一段高くなっている奥の席に座った。奥に男性二人が話し込んでいた。

 

 エスニックなものが所狭しと飾られ、上を見れば天井絵。昔風のこだわりと昭和の匂いがするここは、かなり歴史がありそうだ。「一番搾り」の中瓶1本を飲みほしておもむろに席を立ち、支払いの時に一言。
「エーデルワイスという名前と装飾が一致していないようですが・・。」
「父親が、山が好きだったので・・」とひと言。
 名前の由来は分かったが、店内の装飾はどうなのか。店主だった人の山とはまた別の、懐古趣味的感性がそうさせたのだろう。


 先月30日に歩いたきりで、ウォーキングが遠のいていた。地下鉄の駅の階段を1段飛ばしで上ったり、久屋大通り駅から錦通りへ出て名古屋駅まで(たかだか2.6㎞ほど)歩いたりした。

 途中、ビルの下部分(人の目線の届く1階)に植栽された升が、壁面を埋め尽くしているのが目に入った。これはいい!

大きくなりそうな種類もあるし、これを小さくきれいに整えておくには、小まめな管理が欠かせないだろう。

 

 様々な植物が植えられている。そのランダムな取り合わせに、設計者のかなりな植物好きだろうセンスが窺われる。
 水遣りがどうなっているのか気になって、入り口にいた警備員に訊いてみた。
「自動で給水できるようになってるんですか?」
「いや、普通にホースで水を撒いてましたよ。」
 そうか、それでこの高さまでが限界なのか。この高さなら管理にも手が行き届くわけだ。このアイデアは工夫すれば一般住宅にも使えるんじゃないかな。





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最終更新日  2024.06.09 08:16:01
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
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