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2024.06.23
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カテゴリ:話題・情報

♪ 税金の無駄をなくすとのたまいて歳費ほしがるNHK党


 東京都知事選が飛んでもないことになってますね。常識を逸脱してポスター掲示板を私的に利用している人が物議を醸している。
 候補者も56人とかつてない乱立し、掲示板が足りなくなる始末。NHK党が24名もの候補者を出したためだ。

 法に触れなければ何をやっても良いという、一般常識とか道徳とかの社会的なコンセンサスとは無縁の、やりたい放題。


SNSに掲載。ポスターは撤去されている。

 白塗りメイクで“ジョーカー議員”を自称する河合悠祐(43)が、ほぼ全裸の女性の局部などにシールが張られたような画像を貼付。警視庁は告示当日の夜に河合候補を呼び出し、東京都迷惑防止条例違反(ひわいな言動)に当たるとして口頭で警告をし、撤去することに。(NEWSポストセブン)

 都内各地のポスター掲示板には、立候補しない人のポスターを張ったり、黒地に白文字で「国土交通省!」などと書かれたものや、「犬」のポスターが大量に貼られたり・・。
 NHKから国民を守る党が、19人の公認候補と関連団体の5人を含め24人を擁立し、団体に寄付した人のポスターを一部掲示板に貼付したのだ。



 NHK党はウェブサイトで、5月末日までは1カ所5000円、6月1日~19日は1万円、20日以降は3万円を党に寄付すれば、都内約1万4000カ所にあるポスター掲示板のうち1カ所で、独自に作成したポスターを最大で24枚貼れると謳い、資金集めをしている。
 立候補者ではない寄付者(出資した人)が考えたデザインや内容、QRコードなどが掲載されるという異常なことになっている。

 候補者1人あたり300万円の供託金(得票数が有効投票数の10分の1に満たないと没収される)を支払っても、仮に1カ所1万円の寄付が約1万4000カ所にあれば約1億4000万円が得られる。供託金の合計(24人分で7200万円)を上回り、選挙活動を通じて「利益」を上げることが可能になる。


 2020年の東京都知事選で、すでにこの本人以外の写真掲載が行われていて、違法とされなかったのを良いことに今回はそれを大幅に拡大した格好だ。


 この時は、「ホリエモン新党」からNHK党の立花孝志(52)、堀江貴文の秘書の斉藤健一郎(39)、音楽家の服部修(46)の3人が立候補し、本人が出馬していないのにこのようなものを掲示していた。(東京新聞)

 選挙ポスターについて公選法が記載を求めているのは「掲示責任者、印刷者の名前と住所」のみ。選挙妨害や利益誘導などの記載をしなければ、だれの写真や名前を載せるかは候補者の自由。
 ここを巧みに利用しての超非常識な行為。立花孝志は、悪知恵の働く世間を見下した跳ね返りもの。

 56人の候補者の年齢を調べてみた。30代─7人、40代─19人、50代─12人、60代─6人、70代─8人、80代─0、90代─1人。覆面が2人、顔塗りが1人、写真掲載拒否が1人。ドクター・中松(91歳)がまた出ているのには驚いたし、清水国明も懲りずに出ている。

 東京都知事選立候補予定者、共同記者会見の出席者は「広島県安芸高田市の石丸伸二前市長、小池百合子都知事、田母神俊雄元航空幕僚長、蓮舫参院議員」のたったの4人。他は、売名のために立候補しているのだろう。

政見放送・経歴放送の予定」NHKのテレビとラジオで放送するので、野次馬根性で視聴してみたいとは思うが、時間の無駄だとも思う。

☆ ★ ☆

 これらの問題は、社会が大きく変わりつつあることを物語っている。
「河合隼雄 全対話」─人間この不思議なるもの─ 遠藤周作との対談(1985年)「人の心の中にあるもの、自分の弱さ、人の痛みや真相の心理などについて語られている」の中で、こんなことが語られている。
 
 *遠藤 表面ばかりを見て本当のところを誰も知らない。そんな状況になってきている。以前の日本にはそういうものに対する畏まる気持ちというものがあった。今はだんだん状況が崩壊してきて、悪を露出する状況になってきている。

 *河合 人間がちょっと放漫になりすぎたんじゃないでしょうか。つまり、人間が空なんか飛べないと思ってたのが飛べるわけでしょう。それから、できないと思うことをいっぱいやれちゃったでしょう。だから、人間が自分でコントロールできると思いすぎたと思うんです。それまでは、自分ではコントロールできないことが非常によく分かっていましたから、だから神さまにおすがりするとか、仏様にすがるとか、あるいは世間体を考えるとか。つまり、自分以外のところに非常にはっきり持ってたわけですね。ところが、もう自分で何でもできるんだから、自分を中心に考えて、何でもやろうとしたときに、そのことがものすごく出てきたような気がするんです。だから、やっぱりわれわれは自分、やっぱり自分を超えたものというものをもういっぺん違う次元で見いださねばならない時代が来ていると。

 この対談を読んで、本当にそうだと思う。人間があまりにも不遜になっている。何でも出来る、何をやってもいいんだという、自由というものをはき違えている。
 過去、現在を問わず、総理大臣もどこぞの大統領も率先して、人間の人間としてのあり方から大きく逸脱している。パンドラの箱をいくつも開けてしまったし、人間に出来ないことはないとばかりに突き進んでいる。見えないもの、分からないものへの畏敬の念とか畏怖というものまで排除して、神をも冒涜するような風潮とその有様。

 何もかもを法律で規制しないといけなくなる社会。その方が却って生きやすいと思うようになっていくこと自体、人間の劣化を表している。





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最終更新日  2024.06.24 08:38:24
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
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