♪ 満席が空席になるまでの間の八十七年分の二時間半
昨日は喫茶店で87歳のご婦人と用事があって待ち合わせ、2時間半も喋っていた。「さわらび短歌研究会」のリーダーだ。この日は日赤病院に行く日だったとかで、そこから直行して来たのだった。
話をしたくてしょうがない事柄が頭の中に渦巻いているのに、話が分かってちゃんと聞いてくれる人がいない。日ごろから欲求不満が溜まっている様だった。私も、昔はどんな人とでも話ができるという変な自負を持っていたこともあって、“普通じゃない人” と話をすることが案外好きなのです。
話題が切れることなく、自慢話的なものと思えば思えなくもないが、事実有ったことをそのまま伝えたいだけ。こちらにもそういう部分があるのだからお互い様だ。
一つの話題が出るとそれにまつわる話題がどんどん出てくる。言いたいことがあればすぐに口に出てしまうタイプ。自身がヴァイオリンをやっていたという話から五島みどりへ、そして鈴木メソッドから鈴木ヴァイオリン製作所へ。そのオーナーが音楽を学びに行った時の案内にアインシュタインが来たという話へ、ZONEに入ったことがあるという話から井上尚弥の話しへと、蜜を求める蝶のように次ぎから次へと移っていって止まらない。
怖いものなしなのだから、言動が凡人とは違うわけで、周りとは馬が合わない。常識的な当たり前の話しなどしたくもないというところなど、私との共通点もたくさんあって話が弾む。
父親に小さい時に死に別れているものの、その弟が衆議院議員で何かとよく可愛がってもらったらしい。それで普通の人が体験できないことを経験し、やりたいようにやって来た人生が面白くてしょうがないという。そういうところは自己抑制の塊みたいに生きて来た私とは真逆なのに、相手の言っていることがとてもよく分かる。
「20年前に会いたかったですね」と私が言えば、「そうそう、そう思いますね」と意気投合。人は生まれた環境によって基本的な部分は決まってしまうものと思っているが、案外そんなことは小さなことなのかも知れない。
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こんなことを書きかけたら、大谷翔平が飛んでもないことになっている。
6打数6安打、3打席連続のホームラン、打点10、盗塁2。あっさりとメジャー史上初である「50-50」を達成し、「51-51」まで伸ばしてしまった。歴史的瞬間だったが、完全にゾーンに入った感じ。まるで漫画みたいな活躍と試合だった。
今日のニュースはこれで決まり。全てが霞んでしまう。総裁選のグダグダはもう聞きたくないし、馬鹿みたいな報道を続けているテレビ局も、ニュースの差し替えに忙しいことだろう。
総裁選の方が大事?! 中身を知らないからそんなことが言えるのだ。
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