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テーマ:猫のいる生活(138378)
カテゴリ:読んだ本のこと(ネコ本含む)
好きな作家のひとり村山由佳さんの最新エッセイ
いつもは図書館派だけど迷わず買いました。 もう帯を見ただけで泣いちゃうでしょ(´Д⊂グスン 私はTwitterはやらないので 連載中は読んだことがなかったのですが 愛猫のもみじちゃんのことは知っていました。 幼い頃からそばに猫がいる生活を送ってきた著者にとっても 人生の荒波をともに渡ってきた盟友もみじは特別だということも。 本書の中でも 猫でありながら伴侶であり、子供であり、親であり、同士であり 半身でもあったという意味で、猫じゃなかったと著者は言っています。 そんなもみじちゃんが、ある病に侵されているということが発覚して。。。 でも、ただの号泣ものじゃありません。 大切な人とお別れする時の悲しみや辛さと向き合うための ヒントがたくさんちりばめられています。 そして読み終えた後は、今そばにいる愛猫を今まで以上に 愛おしく、過ごす時間を大切にしようと思える一冊です。 もう13年以上も前になりますが 父が肺がんで亡くなった一週間後に弟が心不全で急死するという にわかには信じられないような悲劇が自分の家族に起こりました。 そのとき母は既に若年性の認知症を患い 介護なしでは生活できない状態でした。 今、まだ50年も生きていませんが あれほどの辛くて悲しくてしんどい経験はまだありません。 そんな頃、唯一の救いが本を読むことでした。 今思えば、なぜ本が救いになるかというと 辛い時に心の逃げ場を作ってくれるからだと思います。 小説にはそんな力があります。 実際にかけられる言葉ではなく本の中にその力はありました。 そのときに思ったんです。 今の痛みを言葉してとどめておきたいと。 でもあのときの私にはそんな力がなくて書けませんでした。 絶対に忘れないと思っていたことも言葉に一度しておかないと 徐々に薄れていくんですよね。 それは痛みが薄れていくことでもあって ある意味救いなのかもしれないけど このエッセイを読んであらためて思いました。 つぎは必ず言葉にしてとどめておこうと。 どんなに辛くても。 でもまだまだ嫌だからね。 あと10年は長生きしておくれ。 猫がいなけりゃ息もできない [ 村山 由佳 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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