裁判所からのお誘い
九月初旬、妻宛てに一通の茶封筒が届いた。 発信元は【東京○○裁判所▲▲支部】私:『何だ、何かの事件の証人要請か?』妻:『そんな覚え全く無い』 訝し気に中身を確認すると、【検認期日通知書】と書いてある。普段、裁判所との付き合いなんて皆無なものだから、法律の専門用語を書かれても全く理解ができない。 その書面がこれ(↓) 『これじゃ海苔弁だ』(某・都知事) 差出人名の下に目を落とすと・・・・・【遺言書の検認】とあるが、【申し立て人】も【遺言者】にも全く心当たりが無いと言う。 妙な話だ。。。。。更にその下の【注意書】を読むと、どうやら妻が見ず知らずの何方かが亡くられて遺言書を残したようで、それの開封に立ち会え と言うように読み取れた。 もう一度、妻に確認したが、やはり名前も住所も全く心当たりが無いと言う。裁判所相手にややっこしい話になるのは嫌なので、差出人名に電話を入れた。すると、要件は『Aさんが亡くられたのだが、Bさん(妻の実父=故人)が法律上の相続人なので御調べしたらBさんも亡くられているので、そのお子様であるCさん(妻の本名)にご連絡させて頂きました。』との事だった。 しかし、私は立ち合い指定日には既に先約があって動けないし、妻も一人では心細くて嫌だと言うので、立ち合いは欠席したい旨伝えると、同封の書面に署名・捺印して送り返してくれば良いとの事だった。 それでも【遺言】となるとどんな内容なのか興味が湧いたので、『欠席者には遺言書の中身を知らせてもらえないのか〗と問うと、『立会指定日以降に請求して頂ければ有料でコピーを差し上げる事は出来る』との事なので、当日の欠席を決め、後日コピーを請求する事とした。 三週間ほどして、立ち合い指定日が過ぎたのを見計らって裁判所に電話を入れて、遺言書のコピーを請求する手続きについて指導を受け早速手続きを済ませると二日後に遺言書のコピーが送られて来た。 遺言書は、手書きで『所有する全ての財産を【Y】に相続させる。【Y】が自分より先に他界した場合は【Y】の長女(Z)に遺贈する。この遺言書の執行者に【X】を指定する。』と記されていた。 ここまで明確に相続人を指定しているし、書式その他の手続きも問題無いとの事なので、結局何もなく終わったのでR。。。。。。 妻としては、法律上の相続関係があったとしても、自分の記憶に無い人の遺産分配を受ける気はないし、例え、法律上の相続人に当たるとしても遺言者の兄弟、ましてやその子供には【遺留分】の資格もないので元々遺産相続の資格は無いのだ。 しかし、遺産相続は何かと揉めるケースが多く、ましてや裁判所が間に入ったとなれば後々揉め事が起こらぬように関係者一同に連絡するのが常のようだった。 世の中には人騒がせな遺言書ってのもあるものなんだなとしみじみ思った。 次回があるとするなら『貴方には、実は大富豪の親戚が居て、あなたにも○億円の相続の権利があります』なんて通知にして欲しいものでR。。。。。ワッハハハ『今日のお花』:【コスモス】と、【ヒメアカタテハ】