春花 in USA：博士号の後。

　「歯石（Tartar)」っていう言葉についてこんなにも真剣に考えたのは今週が初めてです。

　昨日、歯科検診と歯のクリーニングに家族が行きつけの歯医者さんへ行ってきました。この歯医者さん、私の家族全員を知っていていろいろ辛口でからかってくるのでちょっと憂鬱だったんだけど、今回はお手柔らかでした。ほっ。「アメリカから帰ってきたんけ？いつ卒業け？」っていろいろ聞かれたけど。

　歯科検診とクリーニングはアメリカで３・４年くらい前に１回したっきり。アメリカで歯医者さんに行こうと思ったら予約が６ヶ月先だったりしてなかなか面倒なのです。しかも、今持っている健康保険は、年に２回検診してもらえることになっているのだけど、レントゲンとクリーニングを別々の時にしかできない歯医者さんがほとんどなので、結局保険でカバーされて歯のクリーニングができるのが年に１回だけだったりします。私の行ったアメリカの歯医者さんは予約が１、２ヶ月くらいで割と待ち期間が短かったんだけど、検診でレントゲンを見せられて「１０個虫歯があります」って言われてショックでそれ以来アメリカで歯医者さんには行ってないです。このアメリカの歯医者さんは待ち時間が短いのは人気がないからなんじゃないかなーと思ったし、１０個も虫歯なんてあるわけない。ヤブ医者だったか？


　それ以来３，４年間歯医者さんというものに行っていなかったのだけど、今回の検診では虫歯はなし。自然治癒力か？で、「クリーニングお願いします。」ってクリーニングが一体どんなのなのか知らずにお願いしてたら、歯石除去というものでした。

　歯石除去、優しそうな歯科衛生士のお姉さんが、小さい鏡と曲がった針のようなものが先に付いた器具で私の歯をがりがりし始めるではないですか！まるでジェットコースターに乗ったときのような気持ちでした。私はジェットコースターには大学生以来乗っていないのですが、乗るとジェットコースターのコースが下りに変わるときに恐ろしくなって「神様、ごめんなさい。とんでもない間違いを犯してしまいました。どうか助けてください。」と後悔の嵐に襲われるのです。歯石除去もそんな気持ちで一杯でした。途中でお姉さんの手をつかんで「やっぱりやめます。」って何度言おうと思ったことか・・・。痛いし血が一杯でるんだもん。

　歯石除去は上の歯と下の歯を同じ日にはできないそうで、昨日は上の歯で今日は下の歯をきれいにしてもらいました。私は普通の人より歯茎からの出血が多いそうで、歯医者さんにしっかり歯茎を柔らかい歯ブラシでマッサージするように言われました。虫歯がない人は、年をとると歯石のせいで歯槽膿漏で歯を失うことが多いそうです。歯石除去してくれたお姉さんに奥歯の歯茎の所からとれた歯石を見せてもらって、その大きさに「こわっ！」と思わず叫んでしまいました。歯石ってほんと石みたいに硬い。歯磨きではとれないから、歯医者さんに取ってもらうしかないんだそう。この歯石のせいで歯茎に炎症が起こってたそうです。気が付かなかった・・・。

　歯医者さんで、歯茎のマッサージ用にやわらかい歯ブラシを買って帰ってきました。お父さんとお母さんにも歯ブラシを買ってきてと頼まれたのでそれも一緒に。色を選ばせてもらえたので、私のは赤、お母さんはピンク、お父さんは青にしました。歯茎のマッサージなんて今まで考えたことがありませんでした。内側の奥歯の歯茎が特に出血しやすくなっているそうでこれからはしっかり歯磨きと共にマッサージもしていきたいと思います。

　かつて誰かが、

「お茶碗やお皿は使ったら洗うでしょ。歯も一緒。使ったら毎回綺麗に洗わなくっちゃいけない。お茶碗だったら買い換えられるけど、歯は一生使うもの。大切にしなくちゃ。」

と教えてくれてから、なるほどーと納得して寝る前に歯磨きを欠かさずしてます。これからは毎食後にするようにしてみます。


　おじいちゃんは部分入れ歯なので、「歯槽膿漏で歯が取れたの？それとも虫歯？」って聞いてみたら虫歯だそう。じいちゃん、甘いもの大好きだしなー。おばあちゃんに「ばあちゃんも入れ歯？」って聞いたら、おばあちゃんは全部自分の歯なんだって。毎食後歯磨きしてるんだそう。５年間歯医者に行ったことがないと言っていたけど、自分の歯をずっと使っていけるっていいなー。


　私も健康な歯のおばあちゃんになりたいなー。歯、大切にしましょうね！


余談：アメリカに帰ったら、モモとシンバ（猫）の歯の点検をして歯磨きを始めてみようと思ってます。