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カテゴリ:紅影オリジナル詩!!
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…… ”ピシャリ” 彼女の部屋のドアを開けると、彼女は俺の頬を強く叩いた。 冷たく澄んで響く音だった。 ”もう~、のび太さんのエッチ~!!” ああ、俺としたことが。 彼は慌ててドアを閉じた。 寝ぼけてバスルームのドアを開けてしまったのか。 ってのは冗談で、こいつはいつものお約束。 うっかり八兵衛はこれで視聴率とギャランティーを稼いでいるんだ。 彼女がシャワーを浴びている間に、 少し眠ってしまっていたみたいだな。 しかし、タオルに包まれた彼女の裸体は、 日を追うごとに妖艶な輝きを増してゆくようだ。 どうしてこんなにも君に魅せられてしまうんだろうか。 君の部屋に泊まると、いつも思うことがある。 それは、 君自身の生活に、俺はどれだけ必要とされている? 色々なものを犠牲にしてでも、 君と過ごす時間を大切にしたいって思うんだ。 例え出演者の声優が変わって視聴者が離れても、 前の絵の感じが好きだったって言われてもね。 ”いつか君と一緒になれたらいいな” 彼女の部屋の写真立てには、 ディズニーランドで撮った二人の写真が飾られていた。 ドライヤーで髪を乾かしている彼女の後ろで、 彼は背中から抱きつくようにして、 窓越しの空を見上げてみた。 ねぇ、ドラえもん。 幸せの意味はまだ分からないけれど、 この先もずっと楽しくやっていけそうだよ。 ねっ、今度どら焼きでも賭けよっか。 生クリーム入りの美味しいやつ。 俺と彼女がこの先どうなるか、タイムマシーンで、 ”賭けてみない?” 俺は、きっとね…、 君を幸せにするために生まれてきたんだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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