愛させてくれて、ありがとう
全然関係ないところから、ふっと娘の写真が出てきた。1歳3か月。下の歯がまだ2本しか生えていなくて、笑った顔がすごくかわいい。でも、ドキッとした。右手首には痣があって、生々しくよだれがついている。この頃、私は四六時中、娘と死ぬことばかりを考えていた。生きている事も、子育ても、すべてが辛くて苦しくて、耐え難かった。思い出される虐待の記憶の数々。衝動的に繰り返しそうになるのを、抑えるので精一杯の日々。娘は私の苦しみを全身で受け止め、そして自分を傷つける事を繰り返していた。手首を噛み続けたり、髪の毛を抜いたり、頭を床に打ち付け続けたり..何か月も何か月も、それが続いていた。私にはどうしようもなく、人に相談しても反応はなく、ただ見ているしかなかった。そんな事が一気に思い出された。まだほんの2年前の事なのに、まるで遠い昔の事のようにすっかり忘れていた。思い出された記憶と感情は生々しく、私の心を激しくかき乱した。罪悪感ばかりが出てきて、泣きながら写真の娘に謝り続けた。そうしてふっと、いつまでも罪悪感ばかりに囚われて生きていきたくないという思いが突然湧いて出てきた。そこからの事はよく覚えていないのだけれど、APの先生に教えてもらってまだ1度も実践できてなかった、自分で自分を抱きしめる、自分に「愛してるよ」というのを、気付いたらやっていた。娘の目を見たららわかる。娘は私を少しも恨んでなんかいない。もうとっくの昔に許してくれている。(APを習った後、きちんと謝りました。)純粋に私を求めて愛してくれている。だから、私もそんな私を愛したい。しばらく自分をよしよししながら「愛してるよ、はるか、愛してるよ」と言っていたらその内、またふっと、「愛させてくれてありがとう」という言葉が出てきた。一方通行だった思いが、両想いになった感じだった。これかぁ~って感じ。今までの癒しとはまた何かが違う、でも心地よい、何とも言葉にはできない、すごいとしかいいようのない感覚に包まれた。まだほんの2年前の私を、今の私は包み込んで抱きしめてあげれている。全然成長できてないかと思っていたけど、深く大きく変わっていた。そうしてしばらく抱きしめていたら、2年前の私から今の私に感覚が変わり、今の私が今の私を抱きしめていた。「愛してるよ、はるか」「うん、ありがとう。私も愛してる。愛させてくれて、ありがとう。愛を受け入れてくれて、ありがとう」そう言いながら。そうして涙が枯れるまで泣いて、昨晩は久しぶりに夢も見ないでぐっすりと眠った。一見シンプルで、ちょっと危ない人のようだけれど、効果はものすごい。こうして、人に愛を求めずに、自分で自分を愛で満たしてあげることが私にもできるんだと分かって嬉しい。癒しの新たなステージに入ったかな~