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カテゴリ:たわごと
このテーマは初めてだろう。
さてウツになって早1年、振り返ってもほとんど記憶に残らない1年だった。 それも脳の病気だから仕方が無い。 休職するまでは、会社を休んでいても組織の歯車がひとつ抜け落ちたつもりでいたし、同僚に申し訳ないという気持ちや負い目を持って過ごしていた。 ところが正式に休職すると、今まで自分を苦しめた「休んでいる」という罪悪感から逃れられ、ようやく自分を見つめる余裕も出てきた。 このように会社と距離を置けたからこそ、気付いたことがある。 私は組織の中で働くのは得意だ。 面倒な人間関係も比較的じょうずにすり抜けられる。 同僚のように上司に対する不満や、会社に対する不満を口にすることも無かった。 だけど分かった。 組織の中で働くのは得意でも、好きじゃないんだということ。 その昔、小さい頃に親から「大きくなったら何なる?」と訊かれ、「写真家になる」と答えたのを覚えている。 なぜと訊かれて、「仕事でいろんな所に行けるから」と答えていた。 今はカメラ好きでも写真好きでも無く、もちろん腕も無いので写真家にはなれない。 でもその頃からかもしれない。 『○○家』という職業に憧れがある。 建築学科に入学したのも「建築家」という言葉があったからかもしれない。 私は建築士だが、決して建築家ではない。 (この違い、分かるかなぁ) 「○○家」という言葉には、組織に属さず、自らの道を進み、それを糧としている印象がある。 写真家、建築家の他にも、まだまだたくさんある。 画家、小説家、音楽家、版画家、料理家、評論家、冒険家・・・。 すべて広い意味での芸術作家だ。 また「・・・・ist」にも憧れがある。 エッセイスト、ピアニスト、ギタリスト・・・、そしてアーティスト。 芸術とは他人が生み出せないものを、自らの手でオリジナルで、かつ世間に認められるものを生み出すことだろう。 列挙した○○家や、・・・istにはなれそうも無いが、今一番近くにあるのが前回の日記で取り上げた「パズル作家」だ。 そんなことを考えながら、昨日、春小麦謹製の処女作パズルを雑誌の編集部に郵送してみた。 パズル作家になれば、お小遣い程度の報酬にはなるだろう。 ---------------------------------------------------- そのうち休職期限が切れる前に会社に戻ると思う。 また会社でも得意の人当たりのよさで、じょうずに会社組織を泳いで行くことだろう。 しかし、一度ウツになった限りは無理はしないし、熱くもならない(なれない)。 心の中では少し会社と距離を置いて、一歩引いた目で仕事をこなしていくだろう。 すると評価は下がるかもしれないし、昇進も無いかもしれない。 でもそのくらいが自分の力量に合っているようだ。 これはヤケクソでもアキラメでもない。 それくらいの距離感の方が会社と長く付き合えると思っている。 そうすると空いた時間にボチボチとパズルを作り、お小遣いを稼げるようになれば、憧れの職業○○家として生きていけそうだ。 そう、職業名は『プチパズル作家』である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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