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カテゴリ:プチ小説
彼の記憶の中から、記憶喰は『私』を選んだ。
それは、『私』が彼の中での一番だという証明だった。 でも、あまりにも嬉しくない。むしろ、悲しい証明。 彼とは、結婚をしていたけれど。そのまま、離婚してしまった。 『僕が君を選んだんだから』と彼は言ってたけれど。 それでも、私には、離婚を選ぶしか出来なかった。 だって、彼にとって『私』は見知らぬ女性になったのだから。 最初から関係を、やり直したとしても。出会いから始めたとしても。 彼が、また私を愛するかなんて分からないから。 これは、もしかしたら、『逃げた』だけなのかも知れないわね。 それでも、私には、結婚を持続させることが出来なかった。 『私』を知らない彼と、一緒に暮らすなんて辛いから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 16, 2005 07:15:05 PM
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