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2006年04月11日
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カテゴリ:半導体
 菊池誠著『日本の半導体四〇年 ハイテク技術開発の体験から』という本を読んだ。約200ページを二日で読んだ。僕にとっては異例の速さ。面白かった。

 ショックレイといった過去の科学者や技術者の大物達の意外な素顔が紹介されていたのが興味深かった。ショックレイってとても有能な人間だったが、とても性格がきつくて最後には部下に裏切られてしまうというのは誰かと姿が重なってしまった。

 また、日本人と外国人の技術革新に対する考えの差というのがところどころで紹介されていた。

 日本では次々に電化製品の新しいモデルが出てくるが、それを見たある外国の人は、
「どうして日本では絶えず新型が出てくるんだ。」「お前にだまされて、損をした。」と菊池さんに文句を言ったというエピソードが出てくる。ヨーロッパにはこういう気持ちの消費者が多いと書かれていたが、今はぼくもそのような気持ちが強くなってきている。

 日本では、お客様が新しい商品を使ってみようみようという気持ちが強いと書かれていたが、もともとそんな気持ちを持っていたわけじゃなくて、そういうふうに誘導されたというのが本当のところじゃないのかな。もともとの気持ちはヨーロッパの人たちと変わらないような気がするが。それについてはあまり書いてなかったけど。

 菊池さんたちが、元社長の岩間さんとホテルの部屋で、日曜日にフリートーキングといって仕事に関する討論をするというのを欧米の友達に話すと、欧米の友達は笑って受けつけなかったそうだ。
「社長に言われると、日曜日に出て行くのか?」「それで、奥さんはなんて言うんだ?」と言われたそうだが、ぼくもそれに近いかな。欧米でそんなことをしたら契約がしっかりしているから大変なことになるんだろうなあ。

 また、ある中国の人から、
「なぜ、日本の企業は、かなり基礎的な研究まで含めて、あんなに熱心に研究開発をするんですか?」と言われたのに対して、菊池さんは本の中では、日本では競争を常識としているからというふうに書かれている。競争はお客様を少しでも満足させようというところからきているといったことも書かれていた。

 お客様の目は厳しいか…。そりゃ厳しいよなあ。でも、なんでそうなったんだろう。少しでも新しくて性能のいい物を持ちたいという欲求はもともと人が持っている欲求なんだろうが、それを強く刺激するマスコミの宣伝なども見逃せないような気もするが。本当は、そんなに新しい物を持つ必要はないと思うが、このようなおおらかな考えは危険思想になってしまうのかな。今は電化製品はそんなに消費者を幸せにしていないように思うけどどんなもんかなあ。人間って、とくに日本人はもともとのんびりした人柄のような気がしたりして。ま、理想世界は現実には存在しない。ちょっと醒めているかな。

 「結晶の中の電子の振舞いを理解するには、どうしても、この量子物理学、固体論などとよばれる学問によって抽象化されたモデルを、日常的に使いこなせるようになることが必要なのである。」
たしかに。そのとおり。そうでござんす。もうちょっと早く気づけばよかった。でも日常的はちときついな。がんばってみるか。





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最終更新日  2006年04月13日 15時04分38秒
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