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■「熊野幻想」(2008年・渡邊八房 原案・演出)
原作 / 渡邊八房「海馬五郎の冒険」 内容 / 異端の考古学者・海馬五郎の伝奇物語。 □□□□□□□□□□□□□□□話題情報□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ■平成ロックオペラ「天国と地獄 the operetta」2008年5月31日~6月1日公演 ■創作民話CD「迷鳥物語」2008年4月制作予定 ■舞台「Dark Ensemble」2008年12月公演予定 □□□□□□□□□□□□□□□話題情報□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ このHPでは作家・渡邊八房と、その左座のHASIRAの日常・非日常を掲載しています。
カテゴリ:HASIRA生活日誌
彼女に参っている、と僕は思う。
それも半端なことじゃあない。 かなり深くだ。 もちろん中学生のような恋愛はとっくに卒業しているから、寝ても覚めても、という訳ではない。 ただ同じ稽古場にいて、彼女の姿を目で追っている。目をつぶり、彼女の声を聞き入っている。 それだけで僕は幸せとなる。 女優と演出家という関係は、信頼がないとやっていられない。そりゃあそうだ。そんなに舞台は甘くない。半年以上もの時間を、一円の得にもならないようなものにつぎ込むのだから、おたがいに信頼し合い、一丸となって立ち向かっていかなければ意味もない。 だから、そのつながりは、男女の恋愛の比ではない。お互い高みに向かわせる何か、だ。 そしてその大義名分を僕は持っている。狡猾な僕はそれをうまく利用する。 僕は彼女への愛の言葉を他の役者に喋らせ、そして彼女に言って欲しい台詞を喋らせる。 それは何よりも幸せだ。 他の役者、特に女子部の連中は、僕が彼女に肩入れするのを差別だと言う。 僕もそう思う。差別だ。それは当然の行為だ。 この現場は僕が作り上げている。僕が、僕の作品の為に作り上げた現場だ。僕の好きなタイプの女性に肩入れして何が悪い? 飲み会の席で、いつも隣にいる彼女について、若いスタッフが「あの二人は出来ているんですか?」と尋ねたらしい。 それは違う。そして別に僕はそんなことは求めていない。 言ってしまえば、彼女は僕のペットなのだ。気位が高く、わがままで、一歩でも扱いを間違えるとプイとそっぽを向く、そんなペット。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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