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カテゴリ:HASIRA生活日誌
堅くなったフランスパンを食べ、コップになみなみと注いだ安いワインを飲み。ボウル一杯のレタスにキッチンにあった色とりどりのハーブをふりかけたものを食べる。
モニターからは、10年以上探していたピーターラビットの映画が流れている。 そろそろ仕事に取りかからなければならないのに、そんな風につい逃避してしまう。 十二時を過ぎているのに、いや過ぎたからなのかもしれないが、延々と続くネズミたちの華麗なる踊りに心を奪われている。 今取りかかっている映画は、このように愛されるだろうか? 愛された記憶だけを持っている男が、人々に愛されるであろう映画を作ろうとしている。滑稽で、哀れな図式だ。 昨日、彼女の町を訪れた。 僕が愛した二人の女性が住む町。 今そこにすんでいるかどうか、それはこの際関係ない。 彼女と過ごした、痛みにしか変換できない日々。 想い出が甘美なものである、と勘違いしている者は幸せである。 それらはいつも僕を責めたて、そしてあわよくば僕という存在の否定をしようと画策している。 その町には、何度でも僕を殺す想い出に充ち溢れている。 僕は想い出に殺される。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/12/19 12:33:18 AM
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