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カテゴリ:渡邊八房掌編作品
昨夜、新年と同時に、山から花火がうち上がった。
轟音が会場を揺らした。 「あぁ、僕は今年もまたヘトヘトになりながら、それでも追って追われてをくり返すんだろうなぁ。」 なんて思ってみたりもした。 昨年は、老人のようにすべてを受け入れた。 今年もまた、同じ日々を送るだろう。 来る年来る年、同じ思いで過ごしたような気がする。 新年なんてものはくる筈はない。 でも、そんなことを信じられなくなったら、僕はきっともうおしまいだろう。 「おしまいなのか?僕は。」 そんなことを呟いたら、Tさんにシャンペンをもらった。 途端に新年がきた気分になった。 現金な男だと、僕は笑った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/01/01 02:51:00 PM
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