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HASIRA

HASIRA

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2006/01/01
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カテゴリ:渡邊八房掌編作品
昨夜、新年と同時に、山から花火がうち上がった。
轟音が会場を揺らした。
「あぁ、僕は今年もまたヘトヘトになりながら、それでも追って追われてをくり返すんだろうなぁ。」
なんて思ってみたりもした。
昨年は、老人のようにすべてを受け入れた。
今年もまた、同じ日々を送るだろう。
来る年来る年、同じ思いで過ごしたような気がする。

新年なんてものはくる筈はない。
でも、そんなことを信じられなくなったら、僕はきっともうおしまいだろう。
「おしまいなのか?僕は。」
そんなことを呟いたら、Tさんにシャンペンをもらった。
途端に新年がきた気分になった。

現金な男だと、僕は笑った。





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Last updated  2006/01/01 02:51:00 PM
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