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カテゴリ:HASIRA生活日誌
風に飛ばされそうになる。髪が視界に入る。瞬間、君の姿が見えた気になる。
もちろんいない。いる筈がない。 僕は不意打ちをかける。驚いた様子が受話器を通して伝わってくる。 「ざまぁみろ。僕の方が愛情が上だ」なんて、妙な満足感を得る。 でも君のもとに行くことができない僕の愛情なんて、たかが知れている。 いいとこ、いいことを言ってごまかしているに過ぎない。日曜日だって、僕は君の御機嫌伺いに終始するだろう。 その位怖い。僕は愛に怯える。 何十もの愛の亡霊が、心ばかりか身体までも僕をボロボロにした彼女たちの幻影が、僕に心の安定を与えない。 僕を嘲笑う彼女たちの姿が、風に飛ばされる。そのままどこかに消えてしまえ! そんなことを想いながら、僕はペイヴメントにつばを吐く。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/01/19 08:18:38 PM
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