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カテゴリ:HASIRA生活日誌
彼女のことばかり考えてみても何もはじまらないので、一週間ぶりに書類整理をして、仕事を始める。
-遅々として進まない。 まただ、と思う。「また」はもう二十年前から続いている「また」。好きな女性ができると、仕事は停滞期に突入する「また」。 これは困った。 困ったので、彼女に電子郵便を送ってみる。 返事が来ない。 手が止まる。 くよくよしても仕方がないので、他のコトをしようと、書類を眺める。時間が過ぎる。 「…。」 鳩時計が十二時を告げる。 ポッポーは、クルックと聞こえ、狂う苦、に代わる。 十二回の狂う苦。 遠くから彼女を眺めていた時は、ポッポーは惚っポ惚れっポと聞こえ、十二回も鳴った時には「よせやい」と顔を赤らめたものだが。 僕は彼女に近付き過ぎたことを後悔する。 「狂う苦・狂う苦・狂う苦・狂う苦・狂う苦・狂う苦・狂う苦・狂う苦・狂う苦・狂う苦・狂う苦・狂う苦。」 顔は蒼ざめ、珈琲も醒めた。醒めていないのが愛だから、余計に始末に終えない。 ベランダの猫に声をかけ、どうしたらいいもんかと訪ねれば、ニャーと啼いて、僕を笑った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/01/23 01:08:31 PM
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