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別離した女性と車の中で無言になって。居心地が悪い訳ではないけど無理に笑顔を作って。
ギクシャクした空気。僕はカーステレオのスウイッチを切ってしまったことを後悔する。 こうしてまた僕はひとりぼっちになっていく。何度も何度も。 女性たちは皆優しく、そしていつも微笑んでいるのに、僕の手は届かない。 いつになったらこの苦しみから介抱されるのか。それともその日はやってこないのか。 たあいのない会話で気を紛らわせても、僕の仮面はずり堕ちて、この手を離したくないと懇願する。 それでも僕はひとりぼっちだ。 何度も何度も繰り返す。 それでも僕は死ぬことを許されない。「ここが地獄と思っちゃあ困るね」壁に張りついた蜘蛛がにやりと笑って呟いた。 思い出せば、その笑顔の数だけ僕は滅入る。 早く何もかもなくなってほしい。まったく、なんて夜なんだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/03/15 01:42:42 AM
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