壮烈新選組 幕末の動乱・・(8)
人は誠だ、誠をつらぬき、義に生き抜く者こそ、人間玉となる伊東一派が本陣である長円寺を出た後に、織之助と倉原が到着します。押し込み強盗をやっていた山本と村上は伊東一派に入ったのですが、隊の列から離れ何かをしようと企んでいるようです。織之助と倉原は、衛士隊本陣の中に入ります。人けのない内部を見ていると、黒頭巾をかぶった二人の男が、盗みを働いているところを目にします。勤皇の名をかたり押し込みをやったのが分かってしまい、織之助と倉原にかかっていった、ものの一刀のもと斬られます。 ちょうどそこへ、住職がきました。隊士の中に前畑三十郎というものがいるか住職に聞きますと、「いる」という返事が返ってきます。織之助がその者は今夜は何処へと聞くと、新選組の近藤様の首をとるとか申して東洞院へでかけた、と住職が答えます。織之助は驚きの表情を、・・・。 そして、飛び出して行くのです。「何処へ行くんだ」と追いかけて来た倉原に、織之助「拙者、近藤さんに恩義がある。たとえ同士の非難をあびようとも、知らぬ ふりはできん」倉原 「よく言った。主義は主義、情けは情けだ。俺も一緒に行こう」織之助「うん」 近藤を、端筒が狙っています。近藤は左肩に銃弾をうけます。近藤が「何奴だ」というと、「伊東だよ、薩摩藩への手土産に、君の首がいるんだ」と正体を見せたことに、近藤は傷を負いながらも力を振り絞り斬り倒しているところへ、織之助と倉原が助勢します。「君たちは・・・」という近藤に織之助が・・・答えます。近藤に伝わります。 織之助は、前畑を見つけます。(ここから大立廻りとなります)斬りあいの中、前畑を追い詰め斬りました。 弱った近藤に斬りこんだ伊東も倒れ、残った隊士達は逃げ帰っていきます。織之助と倉原が近藤のところに駆け寄ります。大丈夫だという近藤は、近藤 「まさか、まさかあんたがたに、危急の場合を救われようとは思わなかっ た。・・・近藤は、幸せものだ」 織之助が近藤の傷に手当てをし終え、新選組の隊士達がくる気配を感じたので、織之助も「ご健在を祈ります」と挨拶をし行こうとしたとき、近藤が織之助を呼び止め、近藤 「長古堂のお香代さんは、あんたを好きで好きでたまらんらしい、即いたわ ってやることだな」織之助「はい」 二人を見送ったところへ、隊士達が駆けつけた。近藤は隊士達に「人は誠だ、誠をつらぬき、義に生き抜く者こそ、人間玉となる。・・・分かるか」と言うと、隊士達から「はい」という返事が返ってきました。 (終)