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今こそ天の裁きを受ける時がきたのだ 又之丞と吉三の寝込みを襲ってきたのは扇山藩乗っ取りを企んでいる馬場兵部の腹臣稲賀一派です。又之丞がいち早く危機を察知したので支度も十分に、稲垣一派を待ちかまえます。次から次へと襖を開けて探して行くがいないため、「逃げおったな」と言った時、奥の部屋から笑い声が聞こえ、襖がさっと開きます。 又之丞「神月又之丞、逃げも隠れもいたさぬ、いつでもお相手つかまつる」 吉三 「江戸屋吉三、お忘れではござんすまい、一時と忘れぬお父つぁんのにっく い敵に、こんなに早く会えようとは天の引き合わせだ、逃がさんぞ」 と言うと、吉三が短刀を抜いて、狭い旅籠内での立回りとなります。 金八の手伝いもあり、賊たちは退散していきます。追おうとする吉三を又之丞が引き留めます。 又之丞「長追いは禁物じゃ、またの機会があろう」 江戸家老田島主馬が娘早苗を雪姫に仕立て、国表扇山藩に向かう駕籠行列を高見浩重郎がつけていましたが途中撒かれてしまい、待ち受けていた稲垣一派は高見を斬らず生捕りにします。それを見ていた老人を稲垣がみつけて何かを・・・。(何を考えついたのでしょう) 又之丞達三人が峠の茶店で休んでいるところへ、先ほど稲垣に呼び止められた老人がひどく慌てて山道を下りてきて茶店までやって来ます。その老人が茶店の女将に「この先の山道で、たった一人の旅商人を大勢の侍が寄ってたかって斬っていた」と話すのを聞いていた金八が、旅商人の様子を聞きますと、がんじがらめに縛られ甲武信小屋の方に連れて行かれたと言うのです。(稲垣が又之丞と吉三をおびき寄せるために、老人を使って言わせたことでした) 三人は顔を見合わせると、急いでその小屋の方に向かうのです。 小屋には高見が縛られており、助けに来れば小屋もろとも地獄行きだと言うのです。助けに来た三人を待ちかまえる稲垣一派。 小屋を見つけ助けに入ったのを見計らい、山の上から岩を落とし始めます。四人は間一髪・・外へ出た時小屋は跡形もなくつぶれます。稲垣達は降りてきてあたりの様子を確認して、四人とも崖から落ちお陀仏だ、と引きあげます。四人は近くの岩のところに逃げ込み無事、彼らが立ち去るまで身を隠します。 扇山藩に田島主馬一行が着きました。早苗を雪姫にしたて、牧野内膳正に目通りします。内膳正は九重に考えていた雪姫とは面差しが違うように思うと言いますと、九重も千代姫と比べてやはり違うと言います。すると、馬場兵部が、すかさず、人は環境の変化により姿形が変わります、長い間の苦労が面差しを変えたとしても不思議はないと言います。九重が、雪姫というれっきとした証拠でもあるのかと聞きますと、主馬がお墨付きを内膳正に、本物だということで、馬場兵部は雪姫に世継ぎ決定の発表を速やかにされた方がよいと促します。千代姫の事もあり返事を渋っていた内膳正でしたが、千代姫自身から遠慮しないで雪姫を世継ぎにと聞き、兵部からの催促もあり、家臣一同を大広間に集めます。 その頃、三つの早駕籠がお城の門を入っていきます。 大広間に家臣一同が揃っています。兵部から「跡目相続は、雪姫様とご決定」、「雪姫君御擁立にご異存はあるまいの」・・・一同顔を見合わせていますがシーンとしています。「ご異存なければ、決定といたす」との兵部の言葉に、「暫くっ」と廊下の方から声がかかり一同驚き見ますと、又之丞が現れます。 兵部と主馬は驚き、内膳正と千代姫、九重は安堵の様子を見せます。又之丞は、内膳正に「お久しゅう存じまする」と挨拶をして、千代姫の方にもちょっと視線を向けます。 又之丞「お家の一大事と聞き、急ぎ馳せ参じました。いやぁ、只今あれにて承れ ば、雪姫に家督を譲られる由、又之丞とて、とりわけ意義を申し上げる わけではござりませぬが・・・ただ、何れのものともわからぬ女を世継 ぎとするは、扇山藩のためにならぬと存じまする」 兵部 「何と申す」 主馬 「又之丞といえど言葉が過ぎまするぞ」 又之丞「ゆうな、奸臣ども・・・江戸屋吉兵衛を殺めお墨付きを奪い、偽りの姫を 仕立ててお家横領を謀らんとする汝らの悪行、今こそ天の裁きを受ける時 がきたのだ」 兵部 「理不尽な、何を証拠にそのような」 又之丞「証拠を見なければ知らぬと言い張るか・・・ならば・・雪姫殿おいで下 され」 又之丞の声で、襖が開きます。 続きます。
花笠若衆・・・(6) 2018年08月28日 コメント(5)
花笠若衆・・・(4) 2018年08月20日 コメント(2)
花笠若衆・・・(3) 2018年08月14日
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