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2004.12.25
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カテゴリ:Hola Espana♪
2004年12月25日 【バレンシア~グラナダ】

朝6時起床。7時から1Fレストランで朝食。今日もアメリカンスタイルな
バイキング。昨日のホテルよりもパンの種類も多くて美味しかった。でも
昨日も今日もサラダが全然ない。生野菜食べないのだろうか。
部屋に戻ってトイレで格闘をし、少しだけなんとなくアメリカンチックな
アニメを見て、あたふたとロビーへ。
もうバスは到着していて皆様いそいそと乗り込んでいるので我々もいそいそ
と乗り込む。

ホテルからしばらくは新しい街ってイメージだがバレンシアの旧市街地に
入ってくると突然全ての建物が中世を感じさせるような装飾の派手な古い
雰囲気に変わってきた。街全体が博物館のようだ。
今日はクリスマス。さぞや街は賑やかなんだろう、と思いきや、スペインは
クリスマスは家で家族と静かにお祝いをするんだそうだ。街は多少のイルミ
ネーションで飾られてはいるがお祭り騒ぎって雰囲気とは程遠い。上品に
静かに心からお喜びを申し上げているのだ。

そんな道中で現地ガイドバレンシア版のホリアさん登場。まるで「あいのり」
ホリアさんはオバチャンでクリスマスなのに駆り出されて御機嫌ナナメなのか
いつもそんな表情なのか、はたまた別の意味があるのか、とにかく仏頂面だ。

ラ・ロンハと中央市場の建物を外から見学。まだ街は閑散としている。
スペインの人達は夜が遅い。必然的に朝も遅い。さらにクリスマスの朝だから?
みんなてんでに近くをウロウロしていたら、ホリアさんがサイトーさんに向かい
恐い顔をして話しをしている。サイトーさんは「クリスマスで酔っぱらい運転が
多いから道路には出るな」と通訳した。実際クリスマス前後は車に轢かれる事故
が多発するのだそうだ。ホリアさんはしきりに恐い顔をしている。
中央市場も古い建物で実際市場が立つ時はすごい賑わいなんだそうだ。

場所を移して今度はバレンシアのカテドラル(大聖堂)へ。バスから降りて
広場を歩いていると酔っぱらいのニィチャンが訳の分からない人形を持って
ひたすら行列の中へ入ってくる。もちろん誰も相手にしないが、悪い事をする
訳でもなさそうなので、変にからまれないようにだけ気をつけていたら
地元のオジィサンがそのニーチャンを叱りつけた。年寄りもしっかり生活をし
てる。
それがスペイン。高齢化が進んではいるらしいが、街では至る所で年寄り達が
それぞれの生活を楽しんでいるように見えた。

カテドラルはびっくりする程のスケールの大きさにやられそうになりながら
内部も見学。教会の大きさとそこに秘められた情熱を感じることができる。
中の空気をもっと感じていたい、とボーっとしていたらまた一行からはぐれそう
になった。

行列は街をしばらく歩いて、どこかのホテルでトイレを借りて、バスに戻る。
昨日グエル公園で買った絵葉書にサイトーさんから譲ってもらった切手を貼り
今日ポストに出そうと思っていたが、投函口が2つあって分からなかったたまま
バスの前に来てしまったのでサイトーさんに聞くと、ガイドのホリアさんに
投函を頼んでくれる事に。慎んでお願いしたが、ホリアさんは予想通り迷惑
そうな顔をしていた。でもこの絵はがき、帰国後ちゃんと届いた。ありがとう。
スペインではホテルのフロントに葉書の投函を頼んでもそのまま忘れ去られたり
する事が多々あるんだそうだ。真面目な国民の日本人には考えられないけど。

バスが走り、途中でホリアさんが役目を終えてお別れ。最後は少しだけ笑顔だった。

グラナダへ向かう道中はただひたすら乾いた大地とオリーブやオレンジの低い木々。
サイトーさんはフラメンコのギターの音楽のテープを流してくれて、スペイン旅情
をさらに高めてくれるのだ。日本だったら京都へ向かうバスで琴の曲を聴くような
ものなのかな。でもいいもんだ。
スペインの高速道路は7割が無料なんだそうだ。「アウトビア」。。だったかな。
それに対して有料高速道路は「アウトビスタ」?間違ってたらゴメンなさい。
ラ・マンチャ地方の山は赤茶けた土で、ゆるやかな稜線が地平線に少しだけ表情を
作っている。ただただ広い。眠くなってくるくらいに広い。広い畑の中にポツリ
ポツリと見える建物はみんな朽ち果てている。使えなくなった建物もそのまま
何百年もそのままホッタラカシにされているようで、小さな遺跡にも見える。

休憩したサービスエリアの売店では入り口に遊園地の入り口にあるようなゲートが
あって、何か買わないと出れないと思って、意味もなくブタのシルエットのシール
を買った。3ユーロ。でもレジの空いているところから出れたのだった。

古い田舎町に入って狭い石畳の道をバスは無理やりよいしょっと登ってゆき、更に
砂利道もなんのその「ばさばさばさ」と走って、風車の丘に到着。かの有名な
「ドンキホーテ」が戦いを挑んだ。とされる風車のモデル。となった風車なのだ。
カンポ・デ・クリプターナの町。なんにもない丘に風車だけが何基も立ってる。
今や観光用に置いてあるだけのような感じだが、駐車場もない雑さ加減がなんとも
いいではないか。風車があるだけあって、外は寒風が身に染みて冷たかったけど
歴史を感じる古い風車の群れはやはり何かタタカイを挑みたくなる気持ちも分かる
ような気もした。

そこからまたバスで15分くらい降りたトコロでお昼ご飯。ドンキホーテの旅籠。
そんな感じの解説だったような。結構観光では定番のレストランみたい。
野菜のスープ、それから鶏肉とつくねのおでん風。デザートは揚げパンの薄いのに
アイスクリームを乗っけたようなもの。それぞれにきっと呼び名があるのだろうが
さっぱり分からない。味もソコソコ。
当然のようにおみやげ物屋が併設されていて、タイルの文字板や、陶器のベル、
牛のマークと風車のシルエットステッカーを買った。
僕は意外とシール好き、そういうコトで今日はシールを買ってばかり。

Vera Busはまたひたすらなんにもない広い大地を走る。グラナダ州に入ると
険しい山が迫ってくる。山の色も今までの赤茶けた大地の色から白っぽい岩と砂に
変わってきた。雨も降ってるようだ。
険しい山にもオリーブの木が整然と立ち並んでいる。

グラナダの新市街に入ってくると大きなショッピングセンターやネオンの看板も
見えてくる。日本企業の名前も目につくようになってきた。
旧市街に入るとやっぱり古い建物が整然とそれぞれの個性を主張したまま残り、
空気が違って見えてくる。旧市街を抜けて急な坂道を上って今夜のホテルに到着。
「Hotel Los Angeles」アメリカ読みするとアメリカの都市名だけど、読み方は
ちょっと違うみたいだけど良く分からない。
クラシカルで色使いもオシャレないいホテルだ。今迄で一番雰囲気のあるホテル。
ホテルのレストランで夕食。にんにくのスープ、パン、ポークステーキ、ポテト
フライ、デザートは大ぶりなプリン。ホテルも豪華でよろしい。
バスの中で聞かされていた通り、どこぞの大学生の演奏隊3人がギターを抱えて
現れて歌い出す。流しみたいにホテルなんぞを廻ってるらしい。とても大学生に
は見えない風体のそのオッサン風味な3人は何曲かギターをかき鳴らしながら歌い
各テーブルを廻りCDを売り付けていた。僕達は買わなかったけど。

食後、ツアーの中には入ってないけど、添乗員のサイトーさんのお勧めタブラオ
(フラメンコを見せてくれるとこ)へ。ホテルへあやしい黒マントのオヤジが
マイクロバスを2台列ねて迎えにきてツアー客の希望人員をバスへ収容してゆく。
やたら荒っぽい運転で坂道を降りたり上ったり曲がったりして連れていかれた。
アルバイシン地区というジプシー達が洞窟を掘り、住んでいる所の、タブラオ
「ロス・タラントス」洞窟は白く塗り込められてかわいらしい。
間口3メートル、奥行き15メートル程だろうか、その両端に不揃いなイスが
ずらっと並んでいる。
ワンドリンク付のビールを飲んでいると、赤い水玉模様の衣裳の女の子が登場
フラメンコギターの音楽に合わせて踊りだす。12.3才くらいだけど表情もキリリ
といっぱしの顔をして力一杯のタップも踏む。
今度はオネーさんが出てきてまた妖艶な踊り。まさに目の前で激しく情熱的な
フラメンコは感動的だ。
次々とオニーチャンが出て来たり、また違うオネーチャンが出てきたり。息遣いも
全部聞こえてくる。狭い洞窟だからホントに目の前で踊るのだ。
ホテルへ迎えにきた怪しい黒マントオヤジもカスタネットを披露。すごい腹の
出っ張り具合に感動したりして。。
サイトーさんも大ファンだという、ごっついシワだらけのオバーちゃんがも
登場し、小刻みな踊りと「挨拶はちゃんとしろよー」としか聞こえないような
歌を唄い、 最後はオカーちゃんがこれまた激しいフラメンコを踊る。
年令、性別、個人にもよるのだろうが踊りにも個性があってとても楽しい。
そんな間近で、しかも最後には次々と観客が指名されて一緒に踊るのだ。
僕は残念ながら指名されなかったけれど、そんな状態で盛り上がらない訳が無く
とっても楽しい時間だった。

フラメンコが終わるとアルバイシン地区の夜の町を少し案内してくれる。
これも入場料に含まれるのだそうだ。夜の静かな町と、向かいに見える
アルハンブラ宮殿の夜景(明日行く予定)グラナダの夜景が冷たい風に流れて
とても美しく見える。

またやたらと荒っぽい運転でホテルに連れて帰られたのは12時を回っている。
興奮覚めやらぬままシャワーを浴びて就寝。





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Last updated  2005.01.23 23:15:15
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