2995853 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Profile

bunakishike

bunakishike

Recent Posts

Category

Archives

2024年11月10日
XML
カテゴリ:ジャズ

先年亡くなったトランペットのロイ・ハーグローブ(1969-2018の未発表だったアルバムを聴く。
4管にギターやピアノそしてパーカッション&ドラムのセクションを強化したラージ・アンサンブル="クリソル"による、大ヒット・アルバム「Habana」に続く第2作として録音されたという。
ロスレスしかなかったがpresto musicからダウンロード。
タイトルはフランスの海外県グアドループにある島の一つグランド・テール島のこと。
このアルバムがここで録音されたことから名付けられたのだろう。
今まで未発表だったことが不思議に思えるほどラテンの雰囲気満点で、ご機嫌なアルバムだった。
世界的コンガ奏者であるミゲル・アンガー・ディアス(1961-)やチャンギート(1948-)、ハバナ生まれのドラマーJulio Barreto(1967-)というキューバ生まれの彼らの活躍がなければ、全く別の作品になっていただろう。
ヴァラエティに富んだ曲が並び、聴き手を飽きさせることがない。
ラテン音楽ながら、一曲目の「Rumba Roy」から情熱的な音楽が繰り広げられる。
激しいラテン・パーカッションに、ホーンのバップ風メロディーが重なり合う。
トランペットやトロンボーンのソロも力強い。
ハーグローブのトランペットは絶好調で、特に高音の柔らかく澄んだ美しいサウンドはほれぼれする。
ベースのジェラルド・キャノンの「A Song for Audrey」は少し速めのミディアムテンポの曲。
優しいメロディーでホーンのハーモニーが心地よい。
トランペットのきっぱりとしたソロが印象的だ。
「A Song for Audrey」はミディアム・テンポで落ち着いた曲。
南国の夜を思わせるような雰囲気で、エレクトリック・ピアノが相応しい。
ハーグローブの「Lake Danse」は典型的なハード・バップだがラテン・パーカッションが入ることで様相が一変している。
グアドループ出身のジャック・スワルツ・バルト(Jacques Schwarz-Bart)(1962-)のテナー・ソロも力が入っている。
ハーグローブの「Kamala's Dance」はバラード系の曲で、まったりとした気分になる、なかなかいい曲。
フリューゲルホーンのメロウなトーンがここちよい。
ウイリー・ジョーンズ3世の「Another Time」はフリューゲルホーンをフィーチャーしたムーディーでトロピカルムードたっぷりのバラード。
リズムの種類はわからないが、このパーカッションが作り出すリズムは何とも心地よく、癖になるものだ。
曲のムードに沿ったヘルナンデスのピアノ・ソロも悪くない。
ギターのエド・チェリーの「B and B」は典型的なサルサのリズムに乘ってにぎやかに繰り広げられる。
バルトのオリジナル「Lullaby From Atlantis」は、静かなホーンのアンサンブルで始まりながら、子守歌とは思えないダイナミックな展開を見せる。
中間部に登場するホーンのアンサンブルも秀逸だ。
アルバム中最もラテン色の薄い曲だろう。
シダー・ウォルトンの「Afreaka」は、速いテンポでお祭り騒ぎのような曲だ。
ノリが良く、聴いているとウキウキする。
ハーグローブのソロも曲調に合わせたコミカルさがあり、思わず笑ってしまう。
トロンボーンのソロには馬のいななきや象の鳴き声が入っていて面白いが、他の曲でも同じパターンが続くため、少し飽きてしまう。
ピアノとのデュオであるラリー・ウィルスの「Ethiopia」でも、何よりもそのメローなトランペットの音色に惹きつけられる。
最後はハーグローブの民族色豊かな「Priorities」。
言葉はわからないが、セリフが入ることでラテンの気分が一層感じられる。
ガブリエル・ヘルナンデスの端正なピアノが、ともすればお祭り騒ぎになりがちな音楽を引き締めている。
また、ソロこそないものの、エド・チェリーのファンキーなギターが良いスパイスとなっていた。
期待していなかったが、録音はノイズが殆どなく、高域の抜けが良く、悪くなかった。
欲を言えば低域がもう少し欲しいところだ。
 ということで、これが第2作目とは思えないほどの完成度で、繰り返しになるが、なぜ当時リリースされなかったのか(契約関係?)が気になるところだ。


Roy Hargrove:Grande-Terre
(Verve 7511258)16bit 44.1kHz Flac


1.Gabriel Hernandez:Rumba Roy
2.Gerald Cannon:A Song for Audrey
3.Roy Hargrove:Lake Danse
4.Roy Hargrove:Kamala's Dance
5.Ed Cherry:B and B
6.Willie Jones:Another Time
7.Jacques Schwarz-Bart:Lullaby From Atlantis
8.Cedar Walton:Afreaka
9.Larry Willis:Ethiopia
10.Roy Hargrove:Priorities

Roy Hargrove(tp,flh)
Frank Lacy(tb)
Sherman Irby(as)
Jacques Schwarz-Bart(ts)
Gabriel Hernandez(p)
Larry Willis(p)
Ed Cherry(g)
Gerald Cannon(b)
Miguel "Anga" Diaz(perc.)
Jose Luis Changuito Quintana(perc.)
Julio Barreto(ds)
Willie JonesⅢ(ds)

Recorded April 1998,La Terreur studio ,Guadeloupe,Pointe-à-Pitre





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2024年11月10日 18時45分53秒
コメント(0) | コメントを書く
[ジャズ] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X