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カテゴリ:ペットの健康
前略
コーギーをずいぶんお待ちいただき大変心苦しく思っております まことに申し訳ございません 朝日新聞web版に連載/犬猫の遺伝性疾患 『遺伝子検査を徹底したけれど。犬猫の病、防げない繁殖業者の実情』 という記事(2021年9月23日)があり 現状をご理解いただける内容と思い転載いたしました ・ ・ 『一部の大手ペットショップチェーンが始めた、販売用の子犬・子猫の遺伝子検査。各チェーンの取り組みは、状況の改善に結びついているのでしょうか。またそもそも、日本国内における遺伝性疾患の広がりはどの程度のものなのでしょうか。朝日新聞が入手したデータから見えてきた現実とは。 大手ショップのデータを見る 朝日新聞ではペットプラス、コジマ、Coo&RIKUによる遺伝子検査の結果を入手し、動物の遺伝性疾患に詳しい鹿児島大の大和修教授に分析してもらった。疾患の原因となる遺伝子を受け継いでいても発症しない子犬・子猫が「キャリア」、一方で発症する可能性がある子犬・子猫は「アフェクテッド」と呼ばれる 【補足資料】 ●変性性脊髄症 原因遺伝子を持つ可能性がある主な犬種 → ウェルシュ・コーギー 10歳前後で発症。まず後ろ脚にまひが出て次第に四肢が動かなくなる 最後は呼吸ができなくなって死亡 《キャリア率》52.6% 《アフェクテッド率》20.6% 大和教授は全体を見て、「疾患によっては減少傾向を示しているものもある。しかし、直接には予防に結びついていないことがわかる」と指摘する。 死に至る疾患であったり、原因となる遺伝子を持つ割合が高い犬種・猫種が人気種のため消費者への影響が大きかったりする、主要な遺伝性疾患ごとに見ていくと、犬種・猫種や疾患によって対策に濃淡がある現実がわかってきた。遺伝子検査済みの親から生まれた子犬・子猫を選択的にオークション(競り市)で仕入れているコジマ(東京都江東区)から入手したデータは、犬は6種、猫は2種の遺伝性疾患について、キャリア率とアフェクテッド率の推移がわかるようになっている。また、販売するすべての子犬・子猫と、その仕入れ先の繁殖業者のもとにいる親犬・親猫の検査をすすめているAHB(同)は犬種、猫種ごとに、犬は14疾患、猫は3疾患の検査結果をまとめている。 これらのデータを見ていく。 まず「GM1ガングリオシドーシス」。柴犬(しばいぬ)以外ではほとんど見られない遺伝性疾患で、発症するのは生後半年ごろ。歩くのが困難になったり、四肢がこわばって動けなくなったりし、1歳半ごろに死亡する病気だ。 コジマのデータを見ると、検査をはじめた2019年1月のキャリア率は2・8%、アフェクテッドの子犬はゼロだった。20年11月までの23カ月分の合計を見ても、やはりアフェクテッドは出ておらず、キャリア率は0・3%に低下した。AHBのデータは16年1月から20年11月に行われた検査の結果をまとめたもので、キャリア率は0・6%、アフェクテッド率は0・1%。両社とも数カ月に1度、キャリアが出るかどうかという水準になっている。 「以前は原因遺伝子のキャリア率が3%程度だったのが、この数年では1%を切るようになっている。これは、発症する犬がほとんど出ないことを意味する。繁殖業者側で対策がすすみ、それが功を奏している疾患と言える」(大和教授) 一方で、トイプードルで多く見られる「進行性網膜萎縮症(PRA)」。網膜が萎縮するなどし、最終的には失明する可能性がある疾患で、チワワなどでも見られる。コジマのデータはトイプードルやチワワ、ミニチュアダックスフントなど複数犬種をまとめたもので、19年はキャリア率12・2%、アフェクテッド率0・4%、20年はキャリア率13・1%、アフェクテッド率0・2%。ほとんど改善していないことがわかる。 AHBのデータは犬種ごとになっていて、トイプードルでキャリア率16・8%、アフェクテッド率1・1%。また、トイプードルやチワワとは原因遺伝子のタイプが異なるミニチュアダックスフントでは、キャリア率45・6%、アフェクテッド率11・6%とかなり高い値を示していた。大和教授は、「以前のデータよりむしろ高い水準になっている。PRAは予防が効いていない」と指摘する。 猫ではどうか。多発性囊胞(のうほう)腎(PKD)は優性遺伝する疾患で、原因となる変異遺伝子を一つでも受け継げば腎囊胞が形成され、腎機能低下などの症状が出始める可能性がある。腎臓に穴があくなどし、最終的には腎不全になって死に至る。ペルシャのほかアメリカンショートヘアやスコティッシュフォールドなどでも多く見られる。 コジマの検査で、原因となる変異遺伝子を持つ割合(変異保有率率)は19年で0・8%、20年も同じく0・8%。AHBではペルシャが同11・1%、アメリカンショートヘアで同1・4%、スコティッシュフォールドで同4・5%という結果だった。「かつて変異保有率が30~40%あったとも言われていたので、それに比べれば減っている。ただ、そもそも優性遺伝する、発症すれば死に至る疾患なのだから、変異保有率が10%以上出ているというのはちょっと多い。原因遺伝子を持つとわかっている親猫は、繁殖に使うべきではない」(大和教授) 「親の検査こそ」 遺伝性疾患の発生を抑制するには、親の検査を進め、原因遺伝子を持つ親を繁殖に使うのをやめたり、発症する可能性のない組み合わせで交配させたりといった対策が不可欠だ。ペットショップチェーンが行っている、原因遺伝子を受け継いだ子犬・子猫を見つける検査では、消費者を守ることはできても、病気の犬猫を減らす「予防」にはつながりにくい。子犬・子猫の検査結果をショップが繁殖業者にフィードバックしたとしても、その情報を生かして交配する組み合わせを見直すかどうかは業者次第だ。大和教授はこう話す。 「ほとんど見られなくなりつつある疾患もあることから、予防は現実に可能だ。子ではなく、やはり親の検査こそ進めていくべきだ」 17年から犬猫の遺伝子検査事業を始めている、ペット保険大手のアニコムホールディングス(東京都新宿区)。小森伸昭社長も、親犬・親猫の遺伝子検査をすすめることが重要だと考える。「検査結果によって交配相手を変えるのが目的であり、デメリットはない。人が飼いやすいように、かわいいと思えるようにつくりあげてきたのがペットの犬や猫。ペット文化を続けるためには、調べられるものは調べ、人の都合と、遺伝性疾患をなくしていくこととを両立させないといけない。その責任が人にはある」と話す。 繁殖業者側の課題 一方で、ペットプラスやペットオークションの取り組みによって親犬・親猫の検査が進んでも、効果的に減らない遺伝性疾患がある要因として、繁殖業者側にひそむ問題に言及する。「繁殖業者のほうで個体識別ができていないところが少なくない。繁殖に使う犬猫に名前をつけ、名前で呼ぶ業者は多くはない。すると、検査をしていても、実際に交配する段階で手違いが起きる。思いとうらはらに、きっちりコントロールできない」(小森氏) 高い精度で「コントロール」している業者もある。 ニチイ学館(東京都千代田区)の子会社「ニチイグリーンファーム」は11年から、ラブラドルレトリーバーとプードルを主体に豪州で00年前後に新たに生まれた犬種、オーストラリアン・ラブラドゥードルの繁殖、販売を行い、人気を集めている。 事業を始めるにあたり、豪州から輸入したのは約140匹。現在、繁殖群は約200匹まで増えていて、年400~500匹の子犬が生まれている。繁殖に使う犬は27の疾患について遺伝子検査を済ませていて、遺伝性疾患を出さないために「交配の組み合わせを精緻(せいち)に選ぶ必要がある」と同社ブリーディング課の関根彰子獣医師は話す。 だがそれでも、軟骨が形成されない遺伝性疾患が発生するなど、繁殖した犬の0・2%でなんらかの遺伝性疾患を発症しているという。「原因遺伝子が特定できていなかったり、検査ができなかったりする疾患が出てしまうことは、どうしてもある」(関根氏) 上記はコーギー子犬の取り寄せ依頼を いただいている方への情報提供でした なお朝日新聞DIGITALを契約購読しています お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年09月29日 11時21分01秒
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