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テーマ:暮らしを楽しむ(388443)
カテゴリ:ひとりごと
【手術】
5日死去した 米アップル社の前最高経営者であるスティーブ・ジョブズ氏は 膵臓(すいぞう)がんの手術を先送りし、その後に後悔していたことが 明らかになった。ジョブズ氏は 膵臓(すいぞう)がんと診断されてから、食事療法などを試み、夫人らの説得で、9カ月後にようやく手術を受けた旨が 朝刊の片隅に載っていました。 癌は食事療法では治らない、癌治療は手術による切除が基本です。 そして癌治療の多くは術後から始まるとも言えます。 手術室から集中治療室に移動し まだ麻酔から覚めず眠っている患者のそばで 担当医「手術は成功しました」 家族 「これで癌は治りましたね」 多くの誤解は ここから始まります。 外科医は癌を治したわけではありません。 外科医がしたことは CT(シーティー)、MRI(エムアールアイ)検査、PET(ペット)検査などの結果 目に見える大きさの癌細胞を手術により取り除いただけです。 とは言うものの 癌の進行具合によっては これで終わるときもあります。 しかし 手術した時点で すでに がん細胞はリンパ液や血液の流れに乗って 肝臓(かんぞう)や肺(はい)など 他の臓器に移動し、そこで成長しているかも知れません、これを転移といいます。 手術した時点では見つけられなくても、時間がたってから見つかり癌が出現することがあります。これを再発といいます。 近年 日本人の多くが「大腸がん」にかかるようになりましたが この「大腸がん」では「再発」される人の およそ80%が、手術から2年以内に認められています。 ですから「大腸がん」では経過措置がすごく大切です。 しかし「再発」が認められた場合 再度手術ができる場合もありますが それほど多くはありません。 癌細胞を切除できない場合、「抗がん剤」「放射線による治療」が行われるのが一般的です。 余談になりますが 「大腸がん」の経過措置(術後の様子をみる)は5年です。 ちなみに 女性の乳がんは 以前は5年でしたが 現在は10年。長い期間 様子をみます。 これは どの種類の癌細胞も同じ事ですが 癌細胞は急に大きくなるわけではありません。 目に見える大きさに成長するのに 何年もかかるからです。一般的に癌細胞の成長は 若い人は早く 高齢者は遅い と言われます。若い人の細胞は 活発に分裂増殖するのかも知れません。 現在 もっとも優秀とされる「PET CT(ペット シーティー)」による検査でも2mm以上の大きさの癌細胞でないとモニター(画面)に写らず判明しません。検査には引っ掛からないが 体内に癌細胞があるかも知れない? と考えるのが医師としての立場のはずです。 ですから 外科医は 手術したからといって 転移の事を考えれば 家族に癌治療が終わったとか 治ったとは言えないのです。 今日は 重要な事を書きましたので 文章が長くなりました 最後まで お読み下さった方に お礼を申し上げます 今日も一日 いい日でありますように ランキングに参加しています ぜひ応援を お願いします ランキングサイトへの反応が鈍いため ブログが開ききってから ポチして下さい お願いします お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.10.22 22:50:35
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