いつもは腹が立ったことばかり書いていますが、今日は尊敬しているご父兄のことを書きたいと思います。

A君のお母様はとてもきちんとしている方でA君へのしつけも行き届いています。
A君の初めてのレッスンが終わり、A君が帰るときに「ありがとうございました。失礼しました。」と言ったときのことを今でも覚えています。
A君は当時幼稚園の年長でしたが、一生懸命覚えて練習したのを思い出しながら言ったような感じでした。

いまでこそ私も父兄と同じ年齢になりましたが、当時まだ若く自宅で教室を開き始めて間もない時に丁寧な言葉でお話をしてくれました。また、低学年のころは車で迎えに来てもらっていましたが「車のなかから失礼します。」と一言おっしゃってくださいました。
別の父兄のことですが、私が見たわけではなく母が見たようですがうちの庭にタバコの吸殻を捨てる人がいたり、（道路や他のお宅ではなくてよかったです。）レッスンが終わって玄関で見送りをしている最中にもう車のなかでタバコを吸ってしまう人もいますがA君のお母様のような方がいると私もほっとします。（あ～今日は愚痴は書かないように！と思っていましたが、やっぱり書いてしまいました。）

一度、A君がお月謝を私に渡すのを忘れて帰ってしまったことがありました。
おそらくお月謝は行く前に「先生に渡すのよ。」と声をかけてもらっている生徒が多いと思いますが、その後支払ったのか確認する父兄は少ないと思います。仮に確認して支払っていないことが分かっても「別に今度でいいか」と思うと思います。遅れて支払ってもらうときはたいてい、「すみません、かばんに入れたままになっていまして。」とおっしゃる方が多いので。
ところが、A君のお母様からその日のうちに「申し訳ございません。子供がお支払いをするのを忘れてしまったようで。これからお伺させていただいてもよろしいでしょうか。」とお電話をいただきました。わざわざ来ていただくほどのことでもないので、「いつでもかまいませんのでお気になさらないでください。」と言いましたが、年長から中学二年生になった今までにこの1回を除いては一度も支払いが遅れたことはありません。もちろん、お釣りを要求してきたこともありません。

最近、他の生徒のレッスン中に電話やメールをしてくる父兄に腹が立っていますが、お電話もレッスンがない午前や夜間にしてくださいますし、はじめに「今、お時間よろしいでしょうか。」とお気遣いをいただけるのもA君のお母様だけです。

A君のお母様のことはよく友達に話すのですが、「そんなお母さんになれるようにしっかり見習っておきな。」と言われます。色々な人がいて最近腹が立ってばかりでしたが、相手に対してちょっと気遣うだけでこんなにも幸せにしてもらえると言うことを私も忘れずにいたいと思います。