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今年の初春、ホメオパシーのカウンセリングを受けて、レメディを服用始めてしばらくたった頃、確か、5粒目の服用を終えた翌朝だったと思うが、印象に残る不思議な夢を見た…… 詳しいストーリーの前後は忘れたけれど、夢の中で、僕は、あるお寺の境内に入って行く……すると、そのお寺を守っている人が現れて、「ここは dogen 禅師のお寺ですが、師は、ユタの方に30年師事された方です」と言う。dogenは、曹洞宗の開祖である道元と同じ発音ではあるが、道元とユタとの関連などありえない話なので、単に、道の元を意味する名前ということなのかもしれない。 そこでぼくが「ユタというのは沖縄のシャーマンの女性の方のことですか?」と尋ねると、お寺の方は、「そうです」と言いながら、その女性を象った石像のところに案内してくれた……。 そのとき、その女性の法名も聞いたのだけれど、忘れてしままった。けれども、純粋な覚醒、無底の働きを目指す禅の流れと、呪術的でもあるシャーマニズムが交流している世界がどこかに存在しているということを、その夢は暗示しているようだった。 これは寝る前にホメオパシーの本を読んでいて、ホメオパシーというのは、ある意味では「自然界に充満している自然霊の力を借りて癒しをもたらす方法」かもしれない、などと感じたりしていたこととが反映しているのかもしれないけれど…… 11月には沖縄の久高島で初めてのヤショダの家族の座が行なわれることになっているけれど、久高島や沖縄のシャーマニズムの圏内に意識をフォーカスしていると、ふと、日本の精神科医の大御所であり、禅者でもあり、シャーマニズムにも高い感受性を発揮されている加藤清さんのことが想い出されて来た…… そこで、先日、上野圭一さんが、加藤清さんにインタビューしている『この世とあの世の風通し』を紀伊国屋でオーダーしておいたのが、今日届き、今、ぱらぱらとめくりながら読んでいるところ…… 超一流というか、破格の精神科医である加藤さんは、今も、優れた霊能者とゆるやかなネットワークや協力関係を結びながらクライアントを診てらっしゃるようだけれど、そのやりとりの様がなんとも見事である……もちろん、沖縄で長年フィールドワークをされながら、もともとの素養である“この世とあの世の風通し”をよくするワザを、今なお磨きつづけられている様子である。 加藤さんは昭和の20年代、金閣寺を放火して炎上させた修行僧の精神鑑定をされたことがあるのだけれど、そのとき面接した修行僧はこう語ったらしい……「禅では師に会えば師を殺し、父に会えば父を殺し、母に会えば母を殺す。しかし、私はそういうことはできなかったから、せめて金閣寺を焼いた」のだと。 で、加藤さん曰く…… 対人関係でトラブルがあったんです。本当に宗教的な方向に行かず、金閣寺を焼くぐらいのことによってしか、自分のピュリフィケーションができなかった。すべてのことはやった、と本人は言っていました。僕はそれに感動して、そのためなら金閣寺の一つぐらい焼いてもいいと思いました(笑)。 加藤さんは河合隼雄さんと並び、現代日本における魂の医者の双璧ではないかと思うのだけれど、シャーマニズムや沖縄の霊的磁場への踏み込み方に関しては加藤さんが数歩先んじてらっしゃるような感じがする。 なにしろ北斗七星と7つのチャクラを統合させながら歩く瞑想とか、樹木とひとつとなり、樹木を抱きかかえつつ、同時に樹木のてっぺんから自分のからだを見下ろす体験などを、なんの雑作もなく行なってしまう感性の持ち主なのだから。 そうそう、そして20世紀日本の破格の禅者であった抱石庵、久松真一師の禅風と存在感を偲ばせる思い出の一幕も読みごたえがあった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
September 21, 2006 11:58:57 PM
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