シーズン最終戦
楽天が3回1死一、三塁から岡島のレフト犠牲フライで先制。しかしロッテは4回に伊志嶺のタイムリーで追いつく。楽天は6回にウィーラー、フェルナンドのタイムリーで2点勝ち越すと、ロッテは直後の7回に岡田の内野ゴロなどで2点を返して追いつき、3-3で延長戦に入る。ロッテは延長11回1死満塁から、清田が決勝の押し出し四球を選ぶなど、乱調な楽天投手陣からこの回6点を奪う。10回137球を投じたロッテ涌井が15勝目で、最多勝を獲得した。楽天則本は5回6安打6奪三振1失点。試合前は209個だった奪三振数を215個に伸ばし、2年連続となる奪三振王のタイトルを獲得した。 ロ00010020006=9楽00100200000=3(延長11回)今シーズンの最終戦。引退する永井、小山、退陣する大久保監督へのはなむけのためにも、奪三振王を獲得した則本のためにも、今季がっかりさせられっぱなしだったファンのためにも、いろいろな意味で勝ちに行ってほしかったが、結果は延長で打者一巡6点を献上し今季を象徴するような展開。引退を表明した永井、小山が最後の登板。永井は6回、先発則本の後を受けて登場、ロッテ清田を空振り三振に討ち取る。小山は9回に登場、代打高浜に2塁打を「打たせて」現役を締めくくった。試合後のセレモニーで声を詰まらせながら挨拶する二人にこちらも思わずもらい泣き。永井投手、小山投手、今までありがとう。ご苦労さま。次のステージでの活躍を祈ります。さて、年間シート5シーズン目となった私たち夫婦だが、今シーズンはコボスタ宮城で66試合を観戦(降雨ノーゲーム1試合を含む)。観戦成績は28勝34敗3引分け、観戦勝率.431。観戦できなかったのは春先平日のデーゲーム1試合のみの「準・皆勤賞」。チームの成績は夏前からじりじりと下降線。ケガによる離脱者が続出、外人助っ人も機能せず。2年前優勝した時は剛腕エース投手と主砲・副砲を中心に、戦力にモノを言わせたパワフルな野球でてっぺんを掴んだ。その時に比べ昨季~さらに今季と戦力が落ち、その分緻密な野球が求められたはずだが、現場はそれをしなかった。できなかった、と言うべきか。「超機動力野球」を謳いながら、送りバントが決められない、犠牲フライが上げられない、進塁打が打てない。勝てない時ほど基本に立ち返ることが必要だと思うのだが、そんな気配は最後まで感じられなかった。「プロなんだからバントなんかするな」という意見もあるが、私はそうは思わない。「プロのバント技術はさすがにすごいな」と思わせる美技で、目の肥えたファンをうならせて欲しい。一方でシーズン終盤には打撃コーチの辞任、オーナーの現場介入などドロドロした問題も噴出。「一致団結」を謳いながら、組織は空中分解の様相。わくわく感が全くないまま2年連続の最下位に甘んじてしまったのは残念。大久保監督の采配や指導方法には賛否が分かれるところだが、他のブロガーさんらの記事を見ても結果論的な記述が多く、何が良くて何が悪かったのかは一概には語れない。ただ、結果の出なかった選手をぼやいたり怒鳴ったりして責める監督が多いなか、大久保監督は表立って選手を悪く言わなかった。もちろん叱咤叱責は必要だし、それが選手への愛情だと言う人もいるが、それはバックグラウンド(見えないところ)でやれば済むこと。応援している選手が悪く言われるのを見るのはファンとして心地の良いものではないし、見苦しくさえ感じる。プロのエンターティナーなら見せてはいけない部分だと常々思っているので、この点は私は評価している。いろいろな要因で意図した結果につながらず、気の毒な一面もあったが、大久保監督には「ご苦労さま、お疲れさまでした」と言いたい。さあ、来季へ向けてリスタート。来季は監督も変わり、どんなチームカラーになるのか今から楽しみ。今季試合前のフィールディングのバックで流れた「ぼくらはひとつ」の歌詞の最後にこんなフレーズがある。 王者だけが手にする旗が 遥か高く霞んでいても あれが幻ではないことを 僕達は憶えてる もう一度羽ばたける楽天イーグルス、2015年シーズンお疲れさま。2016年、高く霞んだ旗に向かって飛べ!がんばれ!がんばれ!楽天イーグルス!!