テーマ:ただいま恋愛中!(445)
カテゴリ:エッセーっぽい匂い(恋愛・外見系物)
それでもあたしは耐えた。 耐えたんですよ。 言いたいのをぐっと我慢してこらえた。 これは、 言いたいことは反射神経で口にしてしまう、 あたしにとっては、 けっこうな苦痛。 数時間はそのまま 何気ない顔して会話してました。 カレーうどんだろうが、 鴨南蛮だろうが、 笑って会話してたわけです。 が、限界。 だって、だって、 あたしだって 「かわいい」とまでは言ってもらえなくても、 髪の毛切ったことくらいは 話題にしてもらいたいじゃないですか! いくら待ってても出てこないので、 しびれを切らして、 あたしから口にしました。 「ねえ、あたしさ 髪の毛切ったんだけど、知ってた?」 「あー! おまっ・・・ 自分で言うなよー! どうやってボケようか人がずっと考えてたのにー!」 ・・・ そっか、知ってたのか。 とりあえず、気づいてたんならいいや。 問題はそこじゃないし。 「でさ、どう? 前のが良かった?」 「んー・・・ 前よりさっぱりした感じ?」 おまえは、どこのおばちゃんか・・・ おばちゃんて、こういう感想言いませんか? 髪の毛短くすると、 「さっぱりしたねー。」 とか。 なんか、これを聞いて、 全てが分かった気がしました。 つまり前の長い方が良かったんだな、と。 今のがよければそう言うわけです。 「今のそれがいいんじゃない?」 とか。 でも前のがいい、って思っても、 「前のがよかったよ。」 とか言うと、 あたし絶対不機嫌になりますから、 じーじとしてはそこを避けたいわけです。 でも感想言わないと、 それも不機嫌になるし、 どうしようかと悩んだあげく、 出た台詞がこれ、と。 そっか、前のがよかったのか・・・ と軽く凹みつつ、 でも、まあ、すぐ髪の毛伸びるし、 また伸ばし始めるか、 なんて思って会話を終了させました。 好みじゃないなら仕方ない、と。 話題を別の物にしたわけです。 半日後。 そんな髪の毛のことなんて、 すっかりさっぱり綺麗に忘れてた、 地下鉄の駅で。 「なあ。」 「ん?」 「髪の毛切ってさ、 かわいくなったよな。」 あ? 今なんつった? 「かわいくなった?」 「うん。」 一瞬にして顔がにやけますが、 いや、ちょっと待て。 おあずけ。 この人のことだから、 全然違うこと言ってるのかもしれないし、 喜ぶのはまだ早い。 「え、『かわいくなった』って どういう意味?」 「どういうって・・・・うーん・・・」 悩むじーじ。 「単純に見た目、って意味じゃないんでしょ?」 「いや、単純に見た目。」 「一般的な男性が言う『かわいくなったね』 と同じこと?」 「同じこと。」 やったー O(≧▽≦)O ワーイ♪ うれしー!! 「もう一回言ってー! 今の携帯に録音するから、 もう一回言ってぇー。」 「だめー。 1日1回までー。 もう今日の分は終わりー。」 けち!! でも、また明日なら言ってくれるそう。 結局その後2日間は、 「今日の分ー、今日の分ー。」 って、あたしからおねだりして 言ってもらいました。 「ああ、はいはい、 かわいいねー(棒読み)、かわいいよー(もっと棒読み)。」 なんつうか結局いつも通りな展開。 まあ、それでも、 兎としては満足なわけです。 でも、今からまた髪の毛伸ばしたら、 「前のが良かった・・・」 って思われるってことなのね、 なんて気づいてしまったわけですが。 つづく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.07.21 19:40:11
[エッセーっぽい匂い(恋愛・外見系物)] カテゴリの最新記事
|
|