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テーマ:フォモサ台湾(472)
カテゴリ:旅日記編
「彼女のことは、親には黙ってるんだ」 台湾人の親友Ericがそう言った。 台湾の中部、台中に訪れた時のことである。 Ericは、台中に居る3日間ずっと僕を居候させてくれた、 ジョークが好きで、まだ無職なナイスガイだ。 Ericには、イギリス留学中から付き合っている彼女が居る。 留学中、3人でご飯を食べたこともある。 冗談で、「日本人の女の子を紹介して」なんて言うが、毎日のように彼女に電話しているのだ。 付き合って、もう2年は経っている仲睦まじいカップルである。 だが、そんな彼が、なぜ彼女のことを親に黙っているのか。 「なんで?」 ふと聞いた。 「僕の親が、中国を嫌いなんだ」 そう。彼女は中国人なのである。 両親が中国を嫌う理由は何か。 実は、Ericの親の家族が、中国で失踪したらしい。 そのことは、決して無関係ではないだろう。 だが、そのことで中国人すべてを嫌う理由になるだろうか。 きっと、長きに渡る中国と台湾の政治の問題が底にあるのだと思う。 もし、彼らが結婚する仲になったとき、 付き合っていることさえ言うことができないのに、 親が笑って許すだろうか。 イギリスの寮で、一緒に飯を食べた時のことを思い出す。 そのEricと彼女の笑顔を思い出す。 こんなとき、「国際政治なんてクソ喰らえ」って、僕は思う。 溜め息がこぼれ、笑顔を失った僕を、Ericは笑いながら励ましてくれた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 12, 2006 08:03:59 PM
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