防衛省の膿と情報欺瞞を今こそ、根本的にあぶりだす時です。文民統制の基本は、正しい情報の開示です。幕僚部も守屋天皇が退任した内局も、今こそ、正しい情報開示の姿勢を明らかにして欲しいものです。
防衛省問題を取り上げるのは3回目。給油数量の嘘、インド洋給油船の航泊日誌の法令無視の破棄。また今回の守屋天皇(長期の事務次官)の接待疑惑問題。これらの疑惑が解明されるまで、新テロ特措法の審議などとんでもないことです。
防衛省、相次ぐ失点 航泊日誌破棄、補給全件調査「困難」 守屋前次官疑惑
10月22日8時0分配信 産経新聞
■新テロ法厳しく
インド洋での海上自衛隊の補給活動をめぐる転用疑惑で、海上幕僚監部が4年前から給油量の誤りに気付いていた問題が21日発覚したことで、新テロ対策特別措置法案の成立阻止を目指す野党側がさらに勢いづくのは必至だ。政府・与党は23日の趣旨説明に続き今週中の衆院テロ対策特別委員会で審議入りさせる構えだが、防衛省の相次ぐ失点で法案成立に赤信号がともり始めた。
民主党の山岡賢次国会対策委員長は21日、記者団に「海幕の下の方で握りつぶしたと言うのであれば、担当者、海上幕僚長、統合幕僚会議議長、(防衛局長だった)守屋武昌前事務次官の証人喚問をしていかなければならない」と語り、主要幹部の喚問を委員会審議の前提にすると強調。場合によっては当時、官房長官だった福田康夫首相、防衛庁長官だった石破茂防衛相の喚問も要求する考えを示した。
政府・与党は、参院で野党が過半数を握る「ねじれ国会」に低姿勢で臨んでおり、野党の資料要求に可能な限り応じている。海幕の報告ミスについて自民党の大島理森国対委員長は21日、青森県八戸市内で記者団に「真摯(しんし)に受け止め、きちんとした説明を求めたい」と述べた。
しかし、野党側に対する回答をまとめる過程で防衛省の失点が相次いで浮上した。報告ミスのほかにも、平成15年7~11月にインド洋で活動していた補給艦「とわだ」の航泊日誌を誤って破棄した問題も発覚。転用疑惑を解消するため石破氏が約束した補給活動の全件調査に関しても米国防総省が「任務ごとに日本の燃料を追跡するのは困難」との声明を発表したため壁にぶち当たった。
さらに政府・与党にとって頭の痛い問題が守屋氏が商社元幹部から飲食やゴルフの接待を受けていた疑惑だ。野党側は、今年8月まで4年間以上にわたり次官を務めた守屋氏への歴代防衛庁長官、防衛相の監督責任も問う構えで、新テロ特措法案の採決を強行すれば世論の反発は免れない。
与党内に守屋氏をかばう空気はなく、公明党の高木陽介広報室長は21日のフジテレビ「報道2001」で、「参考人という形で国会で説明をいただき、理解を得られないのであれば証人喚問はあり得る」と突き放した。
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