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■ルドルフ・シュタイナー(1861~1925)
ドイツの思想家。人智学の創始者。旧オーストリア=ハンガリー帝国の辺境クラリェヴェク(現クロアチア領)に生まれ、ウィーン工科大学に学ぶ。 1883年から97年、「ゲーテ自然科学著作集」全5巻を編纂する中で、ゲーテの有機体思想、とくに形態学に深い解釈を加え、新しいゲーテ研究の道を開いた。 1902年、神智学協会のドイツ支部設立にあたり、書記長に選ばれたが、以後新しい総合文化の必要を説き、その基礎となるべき人間観や宇宙観を、(1)霊界のヒエラルキア、(2)輪廻転生、(3)存在界の三区分(物質界、魂界、霊界)、(4)死後の世界の存在、等の観点から多面的に論究した。 彼の影響は宗教、芸術、教育、医療、農法等の分野にも及んだが、とくにキリスト者共同体運動、新しい運動芸術であるオイリュトミー、自由ヴァルドルフ学校、類似療法医学、有機農法などが有名である。 ◆ルドルフ・シュタイナーに影響を受けた著名人(故人も含む) ●高橋巌(元慶応義塾大学教授、日本人智学協会代表) ●西川隆範(元シュタイナー・カレッジ客員講師、多摩美術大学非常勤講師) ●子安美知子(早稲田大学名誉教授、教育学者、ドイツ文学者) ●鎌田東二(京都大学教授、哲学者、宗教学者) ●西平直(教育学者、京都大学教授) ●新田義之(比較文学者、東京大学名誉教授) ●鳩山由紀夫(元首相) ●日野原重明(聖路加国際病院理事長、名誉院長) ●帯津良一(帯津三敬病院名誉院長、日本ホリスティック医学協会会長) ●徳仁親王妃雅子様、愛子様(皇室) ●江原啓之(スピリチュアルカウンセラー) ●宮崎ますみ(女優、セラピスト) ●小森輝彦(オペラ歌手) ●木村弓(歌手、作曲家~「千と千尋の神隠し」主題歌) ●日登美(モデル、ナチュラリスト) ●窪塚洋介(俳優) ●斉藤工(俳優、タレント) ●横尾忠則(画家) ●荒俣宏(作家、博物学者) ●松岡正剛(編集者、著述家) ●鳥山敏子(教育者) ●湯川れい子(作詞家、評論家) ●鏡リュウジ(占星術家) ●萩尾望都(漫画家) ●雁屋哲(漫画原作者、子供がシュタイナー学校出身) ●澁澤龍彦(作家、評論家) ●船井幸雄(経営コンサルタント) ●前田日明(元格闘家) ●須藤元気(元格闘家) ●笠井叡(舞踏家) ●今井兼次(建築家) ●落合恵子(作家) ●大川周明(思想家) ●西田幾多郎(哲学者) ●渡辺照宏(仏教学者) ●渡部昇一(上智大学名誉教授) ●アルベルト・シュバイツアー (神学者、医者、オルガニスト) ●フランツ・カフカ(小説家) ●ヘルマン・ヘッセ(ノーベル賞作家) ●ソール・ベロー(ノーベル賞作家) ●コリン・ウィルソン(小説家、評論家) ●パウル・クレー(画家) ●ワシリー・カンディンスキー(画家) ●ブルーノ・ワルター(指揮者) ●ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指揮者) ●ミヒャエル・エンデ(作家) ●ヨゼフ・ボイス(彫刻家) ●ジョージ・ルーカス(映画監督、子供がシュタイナー学校出身) ●ハリソン・フォード(俳優、子供がシュタイナー学校出身) ●マイケル・チェーホフ(俳優) ●マリリン・モンロー(女優) ●ジェニファー・アニストン(女優、元ブラッド・ピットの奥さん) ●ジミー・ペイジ(ロックギタリスト~レッドツェッペリン) ☆高橋巌著~「若きシュタイナーとその時代」より シュタイナーの思想を信奉する人が、もしもこの基本的な自由の感覚を放棄して、酒を飲んではいけない、テレビを見てはいけない、化繊の着物を着てはいけない、自然食以外のものを食べてはいけない、スピーカーを通した音楽はよくない、というような、要するに「いけない」だらけの否定的な発想の中で、多くのタブーにがんじがらめになって、上昇志向だけを頼りに生きていくとすれば、何のためにシュタイナーの思想を学ぼうとするのかわからなくなってしまいます。 はっきり言ってしまえば、人間はどんな環境に生き、どんな食べ物や飲み物をとろうと、本質的には一向かまわないわけです。 その結果生じてくるものを自分で背負うつもりさえあれば、何をやってもかまわないという前提の下に、内的により真実の生き方を求めて生きたいと願うのがシュタイナーの生き方です。 ですからこの生き方からは、決して他人に対する強制や批判は生じえません。 シュタイナーはこのような「自由」の衝動を大切にする生き方を「意識魂の時代」である現代にふさわしい生き方であると考え、そのような生き方をする「意識魂」の持ち主のために生涯語りかけてきました。 意識魂というのはシュタイナーの思想の基礎概念のひとつです。 決して外的社会的な環境に自分を適応させることに生きがいを感じるのではなく、自分の中から必然的に生まれてくるものに従って生きようと願う魂を、シュタイナーは「意識魂」と呼びました。 意識魂、つまり「自分自身を意識する自我」の内的要求に応えうる思想を追求する中で、シュタイナーはオカルティズムと出合ったのです。 彼は現代という大きな転換期の中で既成の宗教的、社会的諸体制の中には安住できず、苦悩し、求め、絶えずよりよいものへ眼を向けて生きようとする「意識魂」のためにこそ、その魂に応えうる認識の道の先達になろうとしました。 ☆樋口純明(シュタイナー研究家)~「秘教的キリスト論の持つ意味」 シュタイナーはその霊視能力を用いて、キリストをめぐる事象の秘教的意味を明かしています。キリスト事象は人類が経験した最高の霊的恩寵であり、人類進化の根源的原動力になっているとシュタイナーは考えます。それは単に2000年前に芽生え、その後キリスト教徒の間で受け継がれてきた信仰という、外面的捉え方では済まない、秘儀をもっているのです。 キリストの教えは4つの福音書の内に残され、その教えは神父や牧師の口を通して人々の心の中に広がっていく一方、聖書に述べられている言葉の正確な意味が、地道な聖書学によって研究されています。その教えから、高次な存在に対する敬虔な思いと隣人への愛が生まれ、聖書学からは、言語学的な誤謬が正され、正しい読み方ができるようになれば、キリストに対するそれ以外の関わり方は不必要に思われるかもしれません。そして、本当にそれだけで、敬虔な思いや、真実の愛を呼び起こされる人も少なくないことでしょう。しかしシュタイナーはそうした関わり方だけでは、時にその目的が達せられないばかりか、却って誤謬が入りこむ可能性すらあるのが、現代のあり方だと考えています。 福音書はそれが書かれた当時、直接キリスト事象を洞察するルチファー的グノーシスと均衡を保つ目的で人々に与えられたのだと、彼は言います。それを、2000年後の、唯物的時代にそのままに受け取るだけでは、字句の表面的意味に捉われるアーリマン的態度を生む恐れもあるわけです。宗派の分裂はまさに、人々の間に分裂と反目を起こそうとするアーリマンの思惑にはまっているわけです。しかし彼が、これまでは特別な秘儀参入者にしか知られていなかったキリスト事象の秘教的な意味を人々に伝えようとしたのは、単にグノーシスへの回帰ではなかったのです。人間の自我のあり方は、2000年前とは大きく異なりました。人間はその自我の進化の現段階で、皆がキリスト事象の秘教的意味を知るべきだと彼は考えるのです。普通の理解の仕方とは別に超常的な仕方で突然訪れる霊的なヴィジョンといったものも、キリスト教の歴史の中で繰り返されてきましたが、シュタイナーは、そのようなヴィジョンを可能にするイマギナチオーンを意識的にコントロールし、しかもその内容を論理化できた人でした。 精神(霊)科学に基づいたキリスト論が、そこから生まれたのです。彼は、キリストが地球の進化に関わった経緯や、アーリマンやルチファーの悪の働きの秘義を、現代人は明確に知るべきだと考えたのです。自我による明確な意識化が誤った道に迷いこむことから人間を守るというのです。それは霊的な内容を、没我状態、霊媒状態で手に入れようとする太古のあり方と決別し、その内容を自我の明確な意識によって咀嚼することが、自我のさらなる霊的発達に必要だとする精神(霊)科学の基本に沿った考えです。
カテゴリ:東日本大震災
死は、私たちがこれまでの文化の中で聞かされてきたような
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