坂月の「日々成長」日記

一年半ほど前、ウェブデザインと、グラフィック系ソフトを習得しようと
とあるスクールに通いだした。
そのスクールが、とんでもない「手抜き」スクールであった。

講義スタイルの授業は一切なし。
生徒はただ各自パソコンに向かい、ヘッドホンをして
そこから流れてくる、あらかじめ「録音」された説明テープを
聞きながら、言われた通りにソフトをいじるだけ。
まるで、ただ説明書を音読してもらっているだけのようである。

これだけのことに、30万ほど支払った。

「まったく、これでスクールなんて…」
「毎日ただ聞いてるだけで、眠くなっちゃう…」
「こんなとこに通ってたんじゃ、全然上達なんかしないや」

「もっと、ちゃんと教えてくれる、他のスクールへ行かなきゃ」

とにかく、そこに入りさえすれば、自動的に何とかなるという
「環境」をそろえようと思っていた。
スクールへ入りさえすれば、身につくだろうと。

しかし私は一度として、「独学でやってやろう」などとは
考えなかったのである。

■美大卒じゃないと、デザイナーにはなれないか？

まったく、ただの「他力本願」であった。
私は、自分の責任で努力し、上達しようという「意欲」が
なかっただけなのだ。
本を買ってきて、家で自分で勉強してみようなどという行動を
起こしたこともなかった。

環境がそろわなければ、うまくできないと思い込んでいる
私のようなタイプの人間は、壁にぶちあたったときに

「ちゃんと教育を受けていないせいだ」
「あの道具を使ってないせいだ」

と、常に「ここにない、何か」にその原因を求める。
例えば、最近趣味で描いている「絵」などでは、プロの
技法書を本屋さんで立ち読みしては

「やっぱりあの絵の具じゃないと、だめなんだ～」

と思ってしまうのである（笑）
しかし、それで仮にその絵の具を手に入れたとしても、次は

「これでもうまくいかない。やっぱりあの高級水彩紙じゃないと…」

と、ろくに絵の練習もせず、永遠に「魔法のアイテム」を
探し求めることになる。

「今、自分が持っているもので、できる限りのことをやってみる」
これを、肝に銘じようと思う。

※ちなみに今日、参考書を片手にグラフィックソフトを自分で
いじってみたら、軽くスクール10時間分ほどの密度の内容を
覚えることができた(^^;)
いやはや、全く自分が情けない…

そんな訳で今日、部屋の壁に筆ペンで「独学。」と大きく書いた
紙を貼った。今後の教訓だ…