今日、素敵な本を読んだ。
始めのほうに書いてある挨拶のところが
特に印象的だった。
理想の自分になる一番の方法こそが、「挨拶」らしい。
自分はどんな人格の人だと、周りの人に思ってもらいたいだろうか。
温かい人、明るい人、元気な人、真面目な人、堅実な人
その理想の自分を、「挨拶に込める」らしい。
なりたい自分を挨拶に込めるなんて、すごい。
よく挨拶が重要とは言うけれど、挨拶がそこまでのものだったとは。
私はどんな人格だと周りの人に思ってもらいたいか考えた。
優しい、温かい、笑顔、というのは
すぐ思いつく大事な要素ではあるけど、自分らしさという意味では
少し違うかな、と感じた。
ノートに向かったのだが
書いたのは、「自然体な人」という言葉だった。
それから「人間らしく感性豊かな人」と書いた。
そんな人がする挨拶って、どんな挨拶だろう?
そこまで考えるのは、初めてだった。
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さらに読み進めれば、ほかにも本当に
心の勉強になる内容ばかりだった。
読んでいて気づいたのは、大切なキーワードとして
よく出てくるのは
「お客様のことをよく見て、気づく"感性"の力を高める」
といったように、"感性"ということだった。
あ、そうか。感性豊かというのは、"気づく"ということなんだ。
自分で先ほどノートに書いておきながら
感性豊かというのがどういうことなのか、初めて気づいた気持ちだった。
感性豊かな人になりたいと漠然と思っていたのに
私は本当に"気づいて"いない、と知った。
人にあまり興味を持たず、人のことを観察していなかった。
電車など、移動の時間は、常にイヤホンの音楽や英語学習で
耳を塞いでいたな。
外の世界をシャットアウトしていた。
通勤電車って無機質だからな。
毎日急いで、ホームのアナウンスに急かされて
並んで電車に乗って、満員で黙って目的地へ
そんな生活をしているのだから、しょうがないけど。
週末くらいは、イヤホンは外して
いつもと違う時間の流れる喫茶店で本を読んだり
街や人を見て、会話を耳にして何か感じたり、気づいたり
なるべくそういう生活をしよう、と思った。
あと、
もし、『紅茶がおいしかったよ、また楽しみに来るからね』
とお客様に言っていただいたのなら、次回までに
紅茶の有名なメーカーをあと3社、調べてみようとか
有名店に行ってみて、そこで実際に紅茶を飲んでみようとか
専門家にならなくてもいい、自分にできる目標を考えて、実行してみる。
そういうことで、次回またそのお客様と会話を楽しむことができる。
ということが書いてあって、
それってお客様だけでなく
自分が次に会う人のことを考えて暮らしてみれば
何をしてあげられるだろう、どんな話をしよう、ということが
わかるのかな、と思った。
手帳をちょっと見て、それほどたくさん予定があるというわけではないのだが
近々会う予定の人の名前を、会う順に書いてみた。
それぞれの人が今興味あること、最近話していたこと、喜びそうなこと、
どんな幸せをその人に願うかを、ちょっと短い言葉で書いてみた。
こういうことも初めてしたのだが、とてもいいなと感じた。
そんなふうに丁寧に心を遣うことを、無機質な仕事に飲まれて
本当にしていなかったと感じた。
素敵な本に学べて、感謝。
今度ぜひ、お茶を一杯飲むだけでもいいから
リッツ・カールトンに行ってみよう、と思った。