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カテゴリ:おいしいコーヒー選びのコツ
ここから少しややこしくなってしまうかもしれませんが、 ややこしい部分は読み飛ばしてくださいませ。 生焼けのお魚、焼きすぎてかたくなったお肉、芯残りのお米・・・ どれもおいしくないですよね? パスタには、アルデンテと呼ばれるちょうどいい茹で加減があるように、 コーヒーにもちょうどいい「焼き加減」というものがあります。 コーヒーの焙煎とは、この「焼き加減」が大切なんです。 焙煎とは、焼いたり煎ったりする作業を意味し、 焼く前(茶色になる前)の珈琲豆は生豆(なままめ・きまめ)と呼ばれます。 いい焙煎とは、豆の表面から内側まで均一に火を通し、それぞれの生豆にあった 時間や温度を調節することによって、その生豆が持つ香味を100%引き出すものです。 悪い焙煎とは、表面だけを焼いてしまい中心部が生焼けで芯残りのコーヒーになってしまったり、 逆に表面だけを焼いてしまい真っ黒な炭のようなコーヒーになってしまいます。 豆の種類によっては、深く焙煎してしまうと味が抜けてしまうような豆もあるのです。 「焼く」というだけの意味での焙煎なら誰にでもできますが、 プロならば本来の味を100%引き出すその豆に適したいい焙煎ができることが最低条件だと思います。 生豆の状態を見て、その豆に合う焙煎をするには豆を見抜く眼も大切になってきます。 生豆はそのままでの香りは青臭く、その生豆の状態で飲まれることは今ではあまりありません。 産地や収穫時期、保存状態によっては、色や形状、含水率もさまざまなものがあり、 そのように形状や含水率が変化してしまう豆をどのように焙煎するのかを見極めなければいけません。 焙煎で使用する焙煎機には、直接生豆に火を当てる直火式と生豆に熱風を当てて焙煎する熱風式の 2種類に分けられますが、どちらを使用してもその豆に適した焙煎方法があります。 「モカなら15分」というように同じ豆を同じ時間で焙煎すればいいというわけではありません。 生豆は農作物であり、その年その年で出来が変化するということも知っておくこと必要もあるでしょう。 個人差はありますが、一般的な焙煎技術の修得には最低3年かかると言われます。 その3年間には、農作物である生豆の変化を知っていくことも含まれており、 焼くだけということであればそんなに長い時間はかかりません。 どのレベルでOKを出すのかにもよりますが、ただそれでも1週間や1ヵ月の研修ですぐにできるわけではありません。 色に対して目が慣れてきたり、音に対して耳が慣れてくることは時間をかけなければ得られないことだと思います。 コーヒーの焙煎を継続していく上では、学んでからのその後の試行錯誤が大切です。 生豆の特性を見抜き、適した焙煎をするには時間と経験が必要になってきます。 ただ間違えてほしくないのは、経験年数が長ければいいという単純なものでは決してなく、 見極めるひとつのポイントとして、目安にすることは間違いではないということです。 経験年数や焙煎技術(理論)は、ある意味ではたしかに重要ですが、 お客さん好みのコーヒーを提案、提供できることが一番大切なことだと思います。 まとめましょう。 焙煎には、いい焙煎と悪い焙煎があるということ。 おいしいコーヒーを選ぶためには、いい焙煎をされた珈琲豆を選ぶことが大切で、 そのためにはお店の焙煎している人と話をすることが一番です。 経験年数やどんな焙煎をされているのかなど、聞いてみても面白いと思いますよ。 余談ですが、、、 短い時間でチャッチャッと焙煎してしまうような全自動の焙煎機については、 申し訳ないですが香味の低下は避けられないことだと思います。 決して否定する意味ではないことを理解したうえで聞いてほしいのですが、 商売として効率は考慮すべき重要な点であり、その店のスタイルとして何を選択するかの違いです。 ただ、誰にでも手軽にできる意味での「利便性」を求めたときには、その分だけ香味にしわ寄せがきます。 コーヒーメーカーとハンドドリップの違いでも同じことが言えます。 コーヒーは手間をかけてあげれば、その分だけおいしいコーヒーになりますので。 人間の複雑で細かな作業にかなうものは、まだまだ先の話だと思います。 上海アルトノイラントコーヒー 北外灘店 ⇒ http://www.alt-coffee.com/ 野村浩哉の恥ずかしいプロフィール ⇒ http://alt-coffee.com/profile.html ご質問はこちらまで ⇒ info@alt-coffee.com おいしいコーヒー選びのコツ 過去はこちら↓ ⇒ http://plaza.rakuten.co.jp/hicafe/diary/?ctgy=6 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
December 26, 2006 03:39:19 PM
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