イエスの喜びと満足のために☆

　　ただ、・・言葉がありません。

　本で読んで、内容は理解しているつもりでした。しかし、実際に映像で観る悲惨さに、言葉を失う・・としか言いようがなくて・・。

　闇、という言葉が重くのしかかる。言葉として表現することすら、考えてしまう。

　この映画の脚本、監督を手がけた、坂本順治氏はいいいます。

　まず、あの小説のどこまでが現実で、どこからがフィクションなのかをいろんな資料をあたり、小説の中の絶望的な描写が、綿密な取材に基づいたものであることを知り、ショックを受けたそうです。

どこかでフィクションであってほしい、そう願っていたことは、取材を進める度に崩されてゆきます。

この問題を取り上げた映画を撮ろうとした外国のクルーは銃で襲われています。さらに、また闇サイトでは、日本人が他国の子供を買い、その行為を写真やビデオで撮った画像を自慢し合っている。100件近くその画像を見ていくうち自分がその闇に引き込まれそうになる恐ろしさを感じたことを語っています。

彼は原作を分析しながら、事実をどのようにフィルムに焼き付けるべきかを考え、単なる告発者になるのではない、また、自分を正義ととらえた告発者としてでもなく、映画の出来事が日本人の自分自身にはね返ってくるような作品にしたい、観た人がこれは他人事と決着してしまうような善悪で割り切れる犯罪ものにはしたくないと思ったそうです。

　　　子供が虐待を受けるシーンについて。

　この話は、子供が虐待を受ける描写を避けて通ることができない映画。

そのことに対する子役の保護者の理解はもちろんのこと、子役の子供たちへの充分な説明と、納得が必要でした。

幼児性愛者と男の子が部屋に入って、カット、ではなく、幼児性愛者の醜い裸体と、その虐待行為をきちんと写すべきだと考えていたのです。

オーディションで約100人の子供たちと面談をし、驚いたことに、大半の子供たちが、自分と同じ年の子供が、自分とはまったく違う環境で生き、虐待されている事実を知っていました。

選考過程の段階で事前に、そして、撮影前に、改めて、なぜ、あなたにこんなことをしてもらうのか、なぜこの映画が必要なのか、この映画が上映されたときに何が期待できるのか。その期待できることを実現するため、売買され、大人に虐待され、肛門を傷つけられ、トランクに入れられ、その数々の事実を再現する俳優として、あなたにがんばってもらいたい。と、通訳を通して説明してゆきます。8歳や10歳の子にです。「わかった」といって貰うまでです。そのことを発狂するほどの責任を感じた、と語っていました。

　　「この映画はタイのかわいそうな子供たちの映画ではない。日本や、先進国の児童買春する者と、それらを創り出す社会を告発する社会的な映画なのだ」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　坂本順治　

　　　　　　　　　　改めて映画予告（動画）ご紹介します。

　　 http://jp.youtube.com/watch?v=1FhDZDOvWsM

　　　　　　　　　　　　売買される臓器

　http://jp.youtube.com/watch?v=pmvtnKX-3Vo&feature=related

　ゴミ捨て場の子供たち（動画）　貧困の実態

　　　　１～３まであわせてご覧ください。

　　　１・・・　　　　http://jp.youtube.com/watch?v=H0GlA05EtKg

　　　２・・・　　　　http://jp.youtube.com/watch?v=n6GJgC2ZcKg

　　　３・・・　　　　http://jp.youtube.com/watch?v=d1LLKHXn7Mc