カテゴリ:ジェシー・ペン-ルイス
すると主の使いが彼に現れた。
神はミデヤンの地でモーセを用意されました。彼の歩みは神によって命じられ、彼はパンと水を得ることのできる場所に導かれました。モーセはパロの宮殿の壮麗な環境とエジプトの首都の高度な文明の楽しみから引き離され、平和な家庭を与えられ、異国の質素な食事と田園生活に満足するよう教えられました。 ステパノの話から、モーセは四十年間ミデヤンの地で隠遁生活を送ったことがわかります。今日、四十年という歳月は長い期間です。神は今日、ご自分の僕を用意するのにこれほど長い時間をおかけにはなりません。 モーセは毎年羊を導いて過ごしました。彼はその間、「私が報いを仰ぎ見て十字架の道を選んだ時に、私が神と取り交わしたあの取引を、神はお忘れになったのだ」と思っていたのでしょうか?それとも彼は、「私は神の恵みを踏みにじったので、傷物の器として退けられてしまったのだ」と考えて苦しんでいたのでしょうか?彼は、「私は自分の愚かさと強情さによって、助けたい民から自分を断ち切ってしまった」と思っていたのでしょうか? 聖書は、この四十年間のモーセの思考の軌跡を、私たちに示しません。しかし、神はおそらく、「エジプトに戻って、抑圧されている同胞たちの解放者になりたい」という望みがモーセの中からすっかり無くなるのを、待っておられたのでしょう。 荒野の静けさの中でモーセの全存在が静まって、「被造物的な活動」や性急さや衝動が完全に消え去るのを、神は待っておられました。 おお、私たちは何と落ち着きがないのでしょう!私たちは何とじっとしていることを好まないのでしょう!周囲のあらゆる物事が恐ろしいスピードで動いているように見える時はなおさらです。そうです、神の教会はこの世の熱病にかかってしまいました!しかし神は依然として、隠された「地の平穏な」(詩篇35:20)民を持っておられます。 神の子どもよ、あなたはおそらく、職場や台所、職務上の孤独な地位や故国の郷里に、あなたを訓練する「荒野」を見いだしたことでしょう。神があなたを解放されるまで、あなたは悩み、苦しみ、途方にくれます。あなたはかつて、神が自分を用いて偉大な御業をされるものと思っていました。しかし、あなたは四方をふさがれて身動きがとれません。そのため、望みはすっかり絶え、計画や企画もすべて流れてしまいます。ついにあなたは、「群れを養い」、最も小さな事において主に忠実に仕えることで満足します。「ああ!ここに私がいます。私は地上の事柄に占有されていますが、神の世界が私を必要としているように感じます。くびきの縄目をほどき、抑圧されている人々を解放する特権を、私は受けることができないのでしょうか?」。 おお、神の子どもよ、あなたの御父は決して忘れてはおられません。彼の時計が遅れることは決してありません。待ちなさい!「しかし、私は何年も待ってきました!」。あなたの御父はご存知です。彼の御心の中に横たわって安息しなさい。彼の御心は彼の御業以上であり、あなたの主は「私の父のみこころを行う者は誰でも、わたしの兄弟、姉妹、また母なのです」と言われたことを、あなたはご存知ないのでしょうか?あなたは待たなければなりません。主が私たちの内で行われるすべての御業の目的、意図は、「神のみこころは何か、すなわち、何が良いことで、神に受け入れられ、完全であるのか」を私たちに教えることです。
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