ダイニングテーブルに置いてあった「週刊ジャーニー」を
なんとなく眺めてたボクは、ある記事に目が止まった。

＜男が目指す美顔の舞台裏　化粧水や美容液の販売好調＞

その記事は大手化粧品メーカーのPRを中心に
男性用スキンケア用品の需要が高まりつつある事情をうたっている。
（ふむふむ、、よー分からん。）
読み進めていくうちに、ボクは昨年の今頃のある情景を思い出していた。

卒業をひかえていた当時のフラットメイトの１人、カオリちゃんが
あたふたした日々を過ごしながら言ってたこと。
「そろそろ小綺麗にしなきゃ、、」　この言葉が意味するのは、
「日本に久々に帰ると日本の女の子ってみんな綺麗にしててさ、
そろそろ帰国するワタシも多少はちゃんとしなきゃ」ってことだ。
ロンドンってそれほどクールではないからね。

そんな風に思い出してたら、ふと
（こ、今度もしかしてオレの番？　そろそろ小綺麗に？）って思えてきた。
そこで、キッチンにいた現フラットメイトのミカさんに聞いてみた。
「コレどう思う？」
「さぁ、てゆーか女装とかしてみてよぉ」
「、、、、、。」
いつもボクの髪を切ってくれてるミカさんだけに、何かもっと
気の利いたこと答えてくれると思ったボクは、即撃沈。
なのでもう１度、記事に戻ってみた。

記事の中では４０代男性がコメントを寄せている。「気持ちいい」とのこと。
（むむ、、４０代？　遅過ぎはしないか？　まあいいか、気持ち良ければ。
でもやっぱ、お肌のお手入れ、努力しないといけんのか男でも、、）

ところで、この努力の目的としての対象は何だ？
つまり女の子にモテたりする訳？それとも仕事に役立つ？
よく分からないけど記事を読んだ感じでは両方っぽい。

でもなー、別に化粧水でカッコ良くなるわけでもないんだし
「清潔さ」さえ保ってればいいと思うんだけど、、
でもそれじゃあイマドキの日本の女の子は納得しないのか？？

と、ここまで書いたところでハッと気付いた。
（そんなに「お肌がどーのこーの」と気を遣うオトコがいいと言う
女の子をオレは好きにはなれんっ！）てことだ。
そーだったそーだった、オレってそーゆー男だったぁーっ！
そう、だいたい男なんて水でバシャバシャ顔を洗ってりゃいいのである。

と、ふと自分を振り返ってみる。
そういえばボクはハナの周りが乾燥肌なので、中学生の時からずっと
洗顔後はいつも化粧水をつけている。しかも今使ってるのは
キューカンバーエキスなる成分も含まれている。
ハッピーエンド。