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(ご飯の食べない嫁さんを探していると聞いた者ですがと娘はそんなうわさ話を聞きここに来ました)と言うのです。 ばあさま爺様と小助は顔を見合わせて喜んだのです。
(そうですよ。毎日ご飯の食べない嫁さんを小助のお嫁さんに欲しいと思っておりました)とばあ様は言いました。 娘は(私は小雪と申します。父も母も身寄りは一人も今は居りません。一人きりで暮らして居ります。働く事は好きですし、何でもします。ご飯も食べませんどうか、私を小助さんのお嫁さんにして下さい)と手を合わせて言うのです。 喜んだ小助は(私のお嫁さんになってくれるならご飯の食べない約束でお願いしますよ。そんな約束が出来ますか)と聞くと小雪は(もちろんです。決して私はご飯は食べませんし爺様ばあさまの世話もさせて頂きますしいい嫁さんになりますよ)小雪は(一つだけお願いがあります、それは台所には入らないで欲しいのです。爺様ばあ様や小助さんに、おいしい食べ物を作ってあげたいので、その秘密なぞを見られたくないのです、その秘密を守って頂きたいのです、この御願いを聞いて頂けるのならお嫁さんになりますがよろしいですか)というので三人は(もちろん約束は守りますよ、宜しくお願いしますね) 爺様ばあ様も小助も踊りだすほど嬉しくて、それではきようからでも、四人で暮らそうと話はトントンびようしに進んでいったのです。小助と小雪はその日から夫婦となり暮らし始めます。 小雪は働き者で、朝は早くから起きて3人の朝ごはんの用意をしてから、すぐに畑仕事に出てゆき小助と二人で野良仕事をしてから夕餉の用意をして、爺様ばあさまの体を揉んであげたりして其の日をおわります。 それはそれは毎日四人仲良く笑いの絶えないほど楽しい日々が過ぎました。 その内に村中で評判になり近くの村人達は(小助に白くて美しいやさしい嫁さんが来たと言うのは本当なのか、どんな嫁さんなのか)村中の人々が一目綺麗な嫁さんを見ようとあっちこっちから、村人が来る様になります。 小助は毎日のように村人が小雪の顔を見に来るのを見て、嬉しくて爺様ばあ様と天にも昇るような気持ちで過ごしておりましたが、良い事が余りつずか無かったのです。 これからは恐ろしくて悲しい事が起るとは、夢にも思っていません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.17 11:32:52
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